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インフルエンザ

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 例年インフルエンザの流行するこの時期、何となく体調の悪くなることがあります。しかし山へ行くのを諦め、安静にしていると数日で回復します。おそらくインフルエンザには感染するのでしょうが、検査しても出ないし、発症せずに治っているのだと思います。「体の中でインフルエンザのウイルスと戦っているのが分かる」なんて冗談を言っていました。ごく微量のウイルスに感染し、それが丁度生ワクチンを打っているのと同じになるのでしょう。だから自分はインフルエンザには罹らないと高を括っていました。
 それが先週金曜日の夜、少し体調が悪くなり、「おっ、来たかな?」と思ったのですが、土曜日、朝から少し熱っぽく、夜には38℃を超えてしまいました。日曜日、クリニックで検査するとインフルエンザのBが陽性に出ました。漢方薬を飲んで、安静にするしかありません。丸二日間、寝込みました。頭痛とめまいが辛かった。奥さんにはマスクをしないからだとめっちゃ怒られましたが、今まではマスクをしなくても罹らなかったのに、何で今年は罹ったのでしょう。若い頃はインフルエンザに罹っても寝るだけで、一晩で熱が下がったのに。多分年を取り、体力が衰えるのと共に自分の免疫力も衰えてきたのでしょうね。あるいは今年のB型インフルエンザに対して免疫がほとんど無かったか。僕の免疫という鉄の鎧も大分ほころびが目立ってきたようです。

 咳は出なかったので、そんなにはインフルエンザウイルスを周囲にばらまくことは無かったのではと思っていますが、マスクをせずに診療して、土曜日に診察した方達にはもしかしたら移してしまったかも知れません。もし僕にインフルエンザを移された方がいたとしたら謝る他ありません。昨日から熱は下がり、今日の迅速検査でインフルエンザは陰性。予定通り明日から診療を再開します。皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます m(_ _)m

ふう、油断大敵ですね。

FOUR WINDS 4つの風

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 このブログでも何回か紹介している乳幼児精神保健学会FOUR WINDS、その名はフィンランドの北部、ラップ・ランド地方の4つのとんがりを持つ帽子、Four winds hatに由来します。ラップ・ランド地方の冬は青森と同じ様に一面雪に覆われ、道も何もかも真っ白の世界。昔、ラップ・ランドの人たちは風を頼りに自分の進むべき道を知りました。このとんがりは東西南北四つの風を表しています。そしてこの帽子をかぶって、安全を願ったのです。
 フィンランドは世界で最も福祉政策が進んだ国です。1996年、そのフィンランドで世界乳幼児精神保健学会が開催されました。その学会に日本から参加したメンバーが意気投合し、「同じ志を抱く仲間が出合い、育ち会う場を持ち合いたい」という願いから、乳幼児精神保健を学ぶ研究会を立ち上げたのだそうです。それが今のFOUR WINDSの始まりです。ラップ・ランドの人達が風を感じ、風を頼りに自分の進むべき道を見いだしたと同じように、赤ちゃんやその親たちが指し示してくれる風を感じ、そしてそれをもとに社会がこれから進むべき方向を見つけ、伝えることで、赤ちゃんやその家族が安心して暮らせる社会を作ることが我々の望みです。(FOUR WINDS学会誌創刊号から)

 そのFOUR WINDSの青森支部会を立ち上げ、FOUR WINDS青森と称し、2月11日建国記念日にヒロロでその第1回目の学習会を開催しました。参加者は保育士や保健師、看護師、心理士、医師など29名。年に3,4回のペースでフィルム学習会や症例検討会を重ねて行きたいと考えています。それが少しでも赤ちゃんとその家族に還元されることを願って。

小児の感冒診療の問題点

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 つがる小児科医の会という団体を3年前に立ち上げ、自分が幹事となって地域の小児科医のレベル向上を目的に年に3、4回の講演会を企画していました。先週の土曜日、大阪から西村先生をお呼びし、「小児の感冒診療の問題点、プライマリ・ケアを考え直そう」というタイトルの講演を行っていただきました。彼は僕より一回り年下の若い小児科医ですが、学会でも積極的に発言し、オピニオン・リーダー的な存在です。
 さて、その風邪の診療の講演ですが、風邪に抗生剤は無効、むしろアレルギーを増やすなど有害・・・(これはもう当たり前)。咳止めは反って風邪の治りを悪くする・・・(なるほどなるほど)。ペリアクチンなどの抗ヒスタミン剤は眠気などの副作用があるばかりで反って有害・・・(大賛成)。気管支炎では咳をして痰を出すとき気管支を収縮させる必要があるので気管支拡張剤は有害・・・(そういう考え方もありかも)。
 西村先生は小児科医のMLで風邪薬撲滅運動を推進しています。基本的に風邪は安静にしているだけで治る。我々小児科医のなすべき事は風邪に苦尻を出すことではない。安静にしていれば治ると教えることだと講演していました。そしてその姿勢を全ての小児科医が共有することだと。

 先日、あるお父さんに言われました。「先生の出す薬は弱い薬ですか」と。「そうではありません。必要のない薬を出さないだけです」と返しましたが、さて、理解していただけたでしょうか。「薬をたくさん出した方が満足するのかなぁ」とちょっと残念でした。

写真は秋の南八甲田、黄瀬沼です。