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行き違い

 5年前、僕の呼びかけで結成されたつがる小児科医の会、年に3,4回の学術講演会を開催してきました。先週土曜日はその第16回目の学術集会でした。発達障害で著名な平岩幹男先生をお招きしての講演会でした。今回は弘前自閉症スペクトラム支援ネットとの共同開催ということで、小児科関係者だけでなく療育関係者も参加し60名以上の大きな会となりました。その平岩先生のお話から。

行き違い
 平岩先生は患者や家族の思いと医療機関の考えとの間には行き違いがあるとお話しされました。自閉症の子を持つ家族はその治療と将来の展望を期待して医療機関を受診されます。しかし自閉症に根本的な治療があるわけではなく、医療機関はただ検査と診断をして「様子を見ましょう。長い目で見守りましょう。温かく見守りましょう」と話して帰すだけ。そこには大きな行き違いがある。
それは医療機関が子どもと家族の困りごとに対して何も具体的な対応の指示が出来ないからではないのか。自閉症の診断より困りごとのへの対応が必要。それが改善するのなら診断はなくても構わない!!

 正に日頃、僕が考えていることそのものでした。先生は療育機関を紹介することなく、ご自分のクリニックで、一人で子ども達とその家族に向き合い、オーダーメイドで対応を考えて指導(練習してもらう!)しているのだそうです。治療薬を使うことも少ないと。そして子ども達のself-esteem(自尊感情)を傷つけない、高めることが一番大切と。
 何より感心したのは平岩先生が子どもの観察に掛ける時間の長さでした。じっくりと観察し、その子がどこに困りごとを感じているかを探り、そしてその子にあった方法を考え、それをお母さんにも練習して貰うのだそうです。

 講演はその具体的なアドバイスが満載でした。それは何も自閉症の子ども達だけに使えるものではありません。どの子に対しても役に立つもので、早速外来で色々と試していました。
「注射、頑張れる人は手を上げて」「はーい」なんてね (^_-)-☆

八甲田レポート:冬の終わり

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 春分の日、久し振りに出掛けた八甲田、もうすっかり樹氷は消え、春の近いのを感じます。しかし先週からの寒気に、氷の鎧を下ろしたばかりの木の枝は再び凍りつき、寒そうに揺れていました。 しかし硬いアイスバーンの上に10cm程の新雪が積もり、登るのには、そしてボードで滑り降りるのにも快適でした。少しずつ体が慣れてきたのか、背中のボードも重くは感じませんでした。来週は急患診療所、再来週は東京で、きっと今シーズン新雪を滑るのはこれが最後でしょう。
 残念ながら視界は悪く、綺麗な写真は撮れませんでしたが、時折の日の光はもう春の日差しで、酸ヶ湯対岸の稜線が眩しく輝いていました。

最後の卒業式

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 先週の金曜日、クリニックを休診にして、息子の大学の卒業式に参列してきました。子ども達の卒業式には確か1回だけ出た記憶があります。小学校の卒業式だったと思います。仕事を休めず、ほとんど出たことはなかったのでした。昨年娘が大学を卒業し、今年の息子の卒業式でこれが最後と出席することにしたのでした。我が家の子ども達は二人とも初め北海道に行くことを嫌がっていました。ですが6年間を過ごした札幌をすっかり気に入ったようで、結局二人ともそこに就職することになりました。僕自身、小学校6年から中学、高校を過ごした北海道を故郷のように思っていますから、子ども達も同じ土地を生きたことに、そしてこの先もそこで生きて行くことには感慨深いものがあります。

 謝恩会にも出てきました。もちろん謝恩会の主役は先生方ですから、父兄は隅っこでオブザーバーとしての参加です。ホテルでの謝恩会は華やかでお料理も美味しく素晴らしいものでした。そして自分自身の大学の卒業式、謝恩会のことを思い出していました。実は僕は謝恩会をボイコットしたのです。やはり会場は市内のホテルだったのですが、「お金のない学生がなにも高いお金を出してホテルでやることはない、生協でやれば良い」と主張したのです。しかし当然、誰にも聞き入れられず、賛同してくれた友人と二人だけでお祝いしたのでした。今から思えば世間知らずでしたが、今でも間違っていたとは思っていません。虚勢を張ることなく、分相応に、あるがままに生きて行けば良いと思っています。

暖冬少雪とは言え、そこは北海道です。北の大地はまだ一面雪に覆われていました。

パパママ教室 最後の講話

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 5年前の4月から弘前市のパパママ教室で年に数回、未来のパパママ達にお話しをしていました。自分ではプレネイタルビジットの一環のつもりでした。プレネイタルビジットとは赤ちゃんが生まれる前から小児科医が育児指導や育児相談を行うことです。そのパパママ教室が今年の4月、集団指導という形から個別指導に変わります。保健センターで現在年4回行われていたものが、“ひろろ”で毎週個別に行われることになります。それと同時に小児科医(私)の講話がなくなります。集団から個別へというのは社会の流れなのでしょう。予防接種や健診も昔の集団接種、集団健診から個別接種、個別健診へと変わってきました。生活スタイルもそれぞれですし、指導するポイントもそれぞれですので、それは当然の流れなのでしょう。
先の日曜日は僕にとっての最後のパパママ教室、最後のお話でした。

 そのパパママ教室でこれまで僕は自分が一番伝えたいことをお話ししてきました。それは親子の絆の話し、愛着のお話しです。子どもを充分にあまえさせることで、安定した愛着形成がなされ、それが子どもの心にしっかりと安定した土台を作ります。子どもが心身ともに健やかに育つには子どもが親にあまえることがニード(必須)のことなのです。
パパママ教室はそれを少しでも伝える手段だったのですが、若いパパママにそれを伝える手段を新たに考えなければなりませんね。
市は参加者にはリーフレットを配るから大丈夫と言っていましたが・・・ (・_・;

 さて、今週、息子の大学の卒業式に出席しています。自分のパパ業もこれで一段落出来るでしょうか。

岩木山レポート:雪山と体力不足

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日曜日、ボードを担いで久し振りに岩木山へと出掛けました。少しずるをして百沢スキー場のリフトの終点、標高730mからのスタートでした。
(学生時代、山岳部で自分がリーダーのとき、後輩達のブーイングを無視して長野の白馬スキー場を下からリフト終点まで一日掛けて登ったのを思い出します。)
一番乗りを目指しましたが、ちょっとしたトラブル発生。スノーシューをリフトから落としてしまったのです。落としたスノーシューを回収し、リフトに乗り直し、少し遅れてのスタートでした。既にトレース(踏み跡)がついていて、更に楽をしてしまいましたが、それでも今の僕にはきつかった。先行パーティーに追いつくどころか、途中で下から登ってきたスキーヤーに追い越される始末 (×_×)
体力の衰えを痛感させられました。

 頂上直下の斜面を、先行パーティーのトレースをそれて登りだしましたが、膝上までのラッセルはやはり苦しかった。頂上まであと少しのところで、ガスって視界不良となり、それを言い訳にして登頂を諦め、ボードを履いて滑り出しました。登りは良いのですが、ボードを履いての下山はルートが見えないと不安になります。しかも視界が悪くなるととたんにバランスも悪くなります。斜面に対して自分がどんな向きで立っているのか分からなくなるのです。そうなると深雪を楽しめません。転ばないようにするのがやっと。それでも少し下ると視界が良くなり、気持ちよく滑ることが出来ました。対岸を登るボーダーが手を上げて挨拶してくれました。きっと僕の気持ちよさが伝わったのでしょう。ただ気持ちよく滑れたのは最初だけで、五合目から下はブッシュに手こずり、へとへとになって下山したのでした。

最後の最後でピークを諦めたのはやはり体力不足の所為でしょう。体力を付けるのは大変ですが、衰えるのは直ぐです。もっともほぼ半年、運動らしい運動をしなかったのですから当然と言えば当然ですよね。
暖かくなったら本格的に体を鍛え直すつもりです。