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車の無い生活

 車の無い生活が2週間になります。10月中旬には新しい車が来るとの話しだったので連休に息子に車を届けたのですが、直ぐの納車と思いきや1ヶ月遅れるとディーラーに言われました。まあこの際、少し車の無い生活をおくってみようと、代車を請求せずに過ごしていました。毎朝、自転車で通勤しています。幸い天気は大きく崩れることもなく、雨でタクシーを呼んだのは1回だけ。自宅からクリニックまでは歩いても30分程。思えば学生時代はずっと自転車か歩きでした。弘前は自転車でも困らない大きさの街です。昔は冬でも自転車に乗っていました。平和な時代でした。時間もたっぷりありました。今もそんなに困らないのですが、やはり気持ちに余裕が無いと車が欲しくなります。

車が無くて困ったこと。
クリーニングを出すのが大変。
遠出ができない。

 八甲田や岩木山へ行くのにも昔は電車やバスで行ったものですが、今はそんな時間の余裕はありません。先週の山はリュックを担いでバイクを走らせました。しかしこの先、雪が降るとバイクも使えません。車が来るまでしばらく山はお預けです。もっとも今度の日曜は秋田、11月は長崎とどっちにしても山はお預けなので諦めもつきます。

 未来の話しですが、石油や鉱物が枯渇して、車やバイクを使えなくなる時代が来ると思うのです。その時代がどんな暮らしになるかを歩きながら想像していました。

八甲田レポート:紅葉情報

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 良く晴れた日曜日、八甲田を登ってきました。今春、同じ八甲田で膝を故障してから何と4ヶ月ぶりの登山です。久し振りの山は全てが美しく見えました。それこそ枯れ葉さえも。既に毛無岱の紅葉は終わっていましたが、酸ヶ湯の紅葉は今が見頃。来週は奥入瀬渓流あたりでしょうか。メルマガにも書きましたが、昨年のFOUR WINDSの全国大会から丁度1年が経とうとしています。まだ1年ですが何故か遠い昔のことのように思えています。

 それにしても今回、体の衰えを痛感させられました。以前なら4時間かからずに回れたコースを、荷物を軽くしても5時間も掛かってしまいました。しかしまあ心配していた膝は悲鳴を上げそうになるも何とか最後まで持ちこたえ、ほっとしています。次に望を繋げることができたといったところでしょうか。半月板の手術はしなくて済みそうです。毎週、登ることが出来たらきっと徐々に体は慣れてくるはずです。しかしこの後も忙しい日が続きそうで、元の体力を取り戻すことはそうは容易くなさそうです。
 来年の夏、南アルプス登山を考えています。山の峰峰のたおやかな稜線を歩く自分を夢見ていました。

枯れ草が綺麗

 下の娘がまだ小さかった頃の話しです。
 春早く咲き出した野の花を見付け、「綺麗な花が咲いてるね」と子ども達に話しかけたことがあります。息子は「本当だ。きれい」と言ったのですが、娘は花とは違う隣の枯れ草を見つめて可愛い声で「きれい」と言ったのです。僕と奥さんは「そっちじゃないよ。こっちのお花だよ」と返し、「可笑しな子。枯れ草を見てきれいだって」と笑ってしまいました。しかし今になって、なんてダメ親だったろうと思うのです。娘は枯れ草に美を発見したに違いありません。一緒になって共感してあげれば良かったと反省しています。綺麗と共感しなくても、馬鹿にするのではなく、せめて「そっちも綺麗かも知れないけど、こっちのお花はもっと綺麗じゃない?」とか。
 親子で綺麗とか楽しいとか美味しいとか様々に同じ感情を共有し、その一瞬一瞬の記憶にも残らない軽い羽毛のような思いが潜在意識下に降り積もり、それが心の土台を作っていくのではないだろうか。しかしその羽毛はいつも白く軽く心地よいものばかりではなく、ネガティヴな黒い羽毛も混じっているかも知れない。その黒い羽毛ばかりが積み重なると、いつかそれが表面に顔を出し、様々な症状となって出てくるのだろう。自分自身白い綺麗な羽毛ばかりであるはずがなく、黒い羽毛も混じっている。要はその比率なのかしらなどと考えていました。
そうだとしたら黒い羽毛ばかりだったとしても、その上を白い羽毛で覆ってしまえば、その症状は軽くなるのかも知れません。
 連休で札幌に行き、フェリーの中で読んだ本の影響か、娘の顔を見ながらそんな昔のことを思いだし、白い羽毛を空想していました。

 今度の日曜日は久し振りに何もない休日です。来週は大自然レポートをお届けできると良いなと思っています。

小児科医の役割とは

 東北6県に新潟、北海道を加えた8つの県、道の小児科医会が集まる東北・北海道小児科医会連合会。年1回の総会を各県持ち回りで開いています。前の土日、秋田市でその総会が開催されました。その総会では毎年テーマを決めてシンポジウムが開かれます。今年のシンポジウムのテーマは「小児科医の近未来を語ろう」。実は多くの小児科医、特に開業小児科医が自分たちの未来について不安を抱いているのです。
 今年の春、青森県の小児科医会の会長K先生に今年の青森代表のシンポジストを頼まれました。さすがに二つ返事というわけには行きませんでしたが、テーマがテーマだけに若い先生には頼まれないと言われ、仕方なしにシンポジストを引き受けました。とはいうものの、「小児科医の未来?さて、何を話そうか」と悩んで決めたのが子どもの心の診療についてでした。主催者側は新しく始まった地域総合小児医療認定医制度の話しに持って行きたかったようですが、僕はその制度にあまり興味がありませんでした。そこで当院で今年の春から始めた「子どもの心相談室」のことを話し、全ての小児科医が子どもの心の診療に取り組むべきだと主張しようと考えたのです。

 僕のプレゼンテーションのタイトルは「一小児科医がチームで診る子どもの心」。僕の話は、それなりにインパクトはあったようです。しかし会が終わってロビーで知り合いの若手の先生に言われました。「ハードルが高すぎる」と。それを聞いて初めて僕は自分のプレゼンが失敗だったと悟ったのでした。
僕は子どもをその症状だけでなく、心身の発育発達、家庭・家族環境と全ての側面から多角的、総合的に診ることが出来るのは小児科医だと主張したかったのです。そしてどの小児科医も子どもの心に常に配慮するべきだと。しかしそれと自分の実践報告に乖離があったのでしょう。もっと親しみやすいプレゼンにすれば良かった反省したのでした。

 日曜日、秋田から帰る道すがら沢山のバイクとすれ違いました。「今日は晴れて絶好のバイク日より。きっと八甲田の紅葉も今がベストだろうなあ」とちょっと嫉妬しながらライダー達を眺めていました。