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八甲田レポート:お花畑

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 日曜日、久し振りに八甲田を登りました。早春の残雪の森を気ままに歩くのが好きで、例年4月から5月に何度か八甲田を登るのですが、今年は自分の体調や用事でなかなか登れずにいました。八甲田は3月以来です。その時はまだ雪山でした。
 3ヶ月ぶりの山はすっかり装いを変えていました。酸ヶ湯周辺の濃い緑が朝日に眩しく輝いていました。毛無岱のお花畑は既に盛りを過ぎ少し残念に思いましたが、赤倉岳の稜線まで上がると、様々な高山植物が出迎えてくれました。チングルマやイワカガミだけでなく、春一番に咲くミネズオウがまだ咲いていましたし、ミヤマオダマキなどの初夏の花も咲き始めていました。もう若い頃のようにスタスタとは登れませんが、ゆっくりと時間を掛けて山を楽しみながら登っていました。

 久し振りに山の花の写真をお届けします。写真左上は下毛無岱のウラジロヨウラク、右上は上毛無岱のチングルマ、下は稜線の岩場に咲くイワウメです。

赤ちゃんの痛み

 先日、送られてきた小児科学会誌に興味ある総説が載っていました。赤ちゃんの痛みに関する論文です。
タイトルは「新生児の痛みの評価とケアー痛み経験がもたらす影響を改善させるためにー」。

 自分も勤務医時代、新生児・未熟児医療に関わっていました。思い返すと小さな命を助けるために痛みを伴う処置はやむを得ないもので、それは仕方ないことと無頓着だった自分がいました。しかし新生児期の強いストレスが後々まで大きな影響を及ぼすことが分かってきました。今回の総説を読んで、自分の無頓着を強く反省させられました。

論文には
新生児は成人よりむしろ痛みを強く長く感じていること。
頻回の痛み刺激を受けた早産児が、その後に痛みに対する感覚異常が発生しうること。
成長してからもなお不安や抑うつといった問題行動や、更には成人してからの不安障害やストレス関連疾患を発症するリスクを高めることなどなどが書いてありました。
そしてそのケアについて、処置前にショ糖(砂糖)を飲ませるとか、母親への支援が子どもの脳の発達が改善する可能性があること
等の記載がありました。

 痛み刺激に限らず、赤ちゃんが抱える様々なストレスを、これまで大人は軽んじてきたように思えてなりません。しかし適切なケア無しでは、それこそ生涯にわたって影響する可能性があります。大人は赤ちゃんを世話するとき、それを肝に銘じるべきなのです。

モリアオガエル

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 山の緑がいよいよ目に鮮やかな季節です。日曜日、Y先生と八甲田の蔦沼へバードウオッチングに出掛けました。遊歩道を歩くと、清々しい森の香りが身体を包みます。今回は多くの人が歩く「沼めぐりの小路」ではなく、「野鳥の小路」を歩きました。歩く人が少ないからか、あまり整備されていませんでした。しかし、むしろ原始の森を感じられて心地良かったです。キビタキやオオルリといった夏鳥と出会えることを疑いもしなかったのですが、何故か姿どころか鳴き声すら聞こえません。聞こえるのは「アーヂーィ、アーヂーィ」という騒々しいエゾハルゼミの声だけ。遠くで「ポポ、ポポ」とツツドリの声が聞こえていました。直接双眼鏡で観察できた野鳥は沼のオシドリだけでした。何故でしょう?野鳥の森のはずなのに・・・。
 しかしその代わり、モリアオガエルの産卵に出会うことが出来ました。
「コロロロロ、コロロロロ」とまるでもののけ姫に出てくる言霊のような鳴き声が森に響いていました。ちょっと元気過ぎるエゾハルゼミと、モリアオガエルの可愛らしい鳴き声の合唱に癒やされました。

 写真左は木の枝に産み付けられたモリアオガエルの卵です。卵は泡のボールに包まれています。
 写真右は産卵中のモリアオガエル。どこに蛙かいるか分かりますか?
雌と雄と2匹いますよ。

ニセアカシア

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 清々しい季節です。朝、晴れた日は河岸の道を自転車を走らせています。今、河川敷のニセアカシアの花が満開で、甘い香りが鼻をくすぐります。ニセアカシアの花は香りだけでなく上質な蜂蜜も取れるし、天ぷらにするとほんのり甘くて美味しいです。
しかしこのニセアカシアは外来種だと知っていましたか?繁殖力が強く、侵略的外来種ワースト100に入れられていると聞きました。葉や実、樹皮には毒があるそうで、動物が食べると中毒を起こすとネットにありました。

 数千年を掛けて作られてきた日本の風土に外国からの動植物が入り込むと、環境に適応できずに繁殖できないか、逆に天敵がいなくて極端に繁殖し、在来種を駆逐してしまうかのどちらかなのでしょう。池や堀の水を抜くテレビ番組を見ることがありますが、亀や魚など様々な水生動物が外来種として、古くは江戸時代から日本に入ってきているようです。
しかし上手に共存しているなら別に外来種がいても良いのかなと思ったりします。

 同じことが人の文化でも起こるのかもと思います。外来文化が従来の伝統的な日本文化を駆逐してしまうということが起こっています。伝統的な文化を守ることも必要でしょうが、上手に取り入れて新しいものを作るのも必要なことかなと自転車のペダルをこぎながら考えていました。