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六十肩?

 1月にスキーで転んで肩を痛め、春、暖かくなり、そろそろ良いかなと無理にストレッチし、懸垂しようと鉄棒にぶら下がった瞬間に激痛が走り、かえって肩を痛めて仕舞いました。しばらくは我慢していたのですが、あまりに痛みが酷くなり、先日、整形外科を受診しました。軽い腱板断裂はあるようですが、手術する必要はなく、それよりむしろ痛みで長期間、動かせなかったことによる筋の拘縮が問題だそうです。実はその時以来、痛みで右手を背中に回せませないのです。リハビリを勧められ、しばらく週1回、整形外科に通うことにしました。

 これまで色々と怪我をしてきました。バドミントンで靱帯断裂やアキレス腱の断裂、登山での半月板損傷等など。もう走ることは出来ないと諦めたこともありましたが、怪我を乗り越え、オリンピックで活躍しているスポーツ選手もいることを知り、自分もまた頑張らなくてはと思ったりしました。もう一度、両手両足を使うような登山をしたいのです。

 東京オリンピックで必死に競技しているスポーツ選手を観ると、こちらも胸が熱くなります。日本人選手が表彰台に上がるのを見るのも嬉しいものです。しかしその高揚し喜びを皆で分かち合いたい気持ちと、コロナ感染予防対策で人と人との距離をとらざるを得ない残念な気持ちとは相反しますが、感染爆発もと言われる今の第5波を乗り越えるためには気持ちの切り替えが必要でしょう。

 オリンピックはオリンピックで楽しみますが、コロナは別です。すぐ側にいます。気持ちを緩めることなく、感染予防対策をお願いします。

そして若い人もワクチンを受けて大事な人を守りましょう。

バケモノの子

 テレビの金曜ロードショウで細田守監督のアニメ、バケモノの子を観ていました。(と言っても夜遅いので録画し次の日の朝に観たのですが)
このアニメのテーマは父子の絆なのでしょうが、もう一つのテーマは人が抱える心の闇かなと思いました。主人公の九太とそのライバル?一郎彦は共に心に闇を抱えています。九太はその闇に飲み込まれることなく乗り越えることが出来ますが、一郎彦は闇に飲み込まれてしまいます。二人とも過去に母子分離の経験がありました。ただ、その後の育ちに違いがありました。その違いが二人の強さの差を作ったのでした。九太のガールフレンドに「私たちは誰でも皆、心に不安を抱えて生きているの」という台詞がありました。不安は子どもが生まれ落ちた瞬間から周囲との関係性の中で生じ、その不安が心を傷つけます。その傷が心の闇を生み出します。

 日曜日の夜、NHKでサイエンスZERO「子どもの脳を守る〜傷ついた脳の修復には〜」というタイトルの番組が放送されました。
福井大学の友田明美先生が不適切な養育(マルトリートメント)の積み重ねが脳を傷つけ、愛着障害を引き起こすと説明されていました。しかしその後の関わり方次第で傷ついた脳を修復させることができるとも解説されていました。
「心を込めた抱っこ」で心を癒やし、「ボールを使ったやり取り遊び」で相手の意図を読みとり、投げられたボールをキャッチするという脳と身体をシンクロさせた作業で神経細胞が新生されると言います。心の傷は決して傷ついたままではなく、癒やすことが出来るのです。

 そして、その番組の最後に僕の敬愛する渡辺久子先生が、
「絵に描いたような仲の良い夫婦や、家族関係はまずない。どの家でも多かれ少なかれ色々な問題はある。失敗だらけで良いと思う。ボロを出せる社会を作ることが大切」と熱く語られていました。

我々の作業はその傷付いた脳を親子で修復する過程をサポートすることだと考えています。

子どもへの新型コロナワクチン

 まだまだ新型コロナの感染者は多く、東京では再び非常事態宣言が出されました。それでも新型コロナワクチンの接種が進み、少しずつ変わってきたように思います。医療機関や高齢者施設でのクラスターはめっきり少なくなりました。ワクチンの供給に不安はありますが、8月からは若い世代での接種が始まります。しかし新しいワクチンと言うことで不安に思われる方も少なくないようです。そこで今回は子どもへの新型コロナワクチンについて考えたいと思います。

 今、日本で接種されている新型コロナワクチンは皆さんご存じのようにmRNAワクチンです。それは自分が学んできたものとは全く異なる方法で、そして驚くほどの早さで作られました。しかもその有効性は俄には信じ難いほどの高いものでした。
 新しいワクチン技術ということですが、実は随分前から研究されていたようです。それがこの2、3年で急速し発展し、丁度このパンデミックのタイミングで世に出てきたのです。
ファイザーやモデルナ社製のワクチンはmRNAワクチンですが、他にもDNAワクチン、ベクターワクチンなどが開発されており、それぞれ従来の機序とは全く異なる新しいメカニズムで免疫を作らせるものです。
 新しいワクチンということで、慎重な意見も有ります。反ワクチン派の科学的な根拠のない否定的な意見も散見されます。接種部位の疼痛や悪寒発熱といった副反応はありますが、それはどのワクチンでもあるものです。長期的な副反応については確実なことは分かっていませんが、今の所、その心配はなさそうです。しかし副反応についてはこれからも注意深く観察する必要はあるでしょう。

 元々、ワクチンにせよ、医薬品にせよ、それを使用するかしないかはメリットとデメリットとを天秤に掛けて判断するものです。そこをよく考えて接種するかどうかを決めるべきでしょう。

 世界各国で若い世代の接種が進まないことが問題になっています。若い世代の人は感染したとしても軽症ですむことが多く、副反応を考えると接種を躊躇う人も少なくないのでしょう。しかし若い世代でも重症化することはあり、後遺症で悩む人も少なくありません。また自分が感染源になり、周りに広めてしまうリスクも考える必要があるでしょう。

 さて、子どもへの新型コロナワクチン接種ですが、子どもは感染しにくく、感染しても無症状のことが多いと言われています。そして感染するのは大部分が家族内感染です。家族が予防することで子どもを守ることが必要です。しかし感染しにくいというのは小学校低学年以下のことです。中学生、高校生以上は逆に家族内感染は少なくなり、大人と同じに考えて良いでしょう。

Know VPDの会が「子どもの新型コロナワクチン接種の考え方」をHPにアップしました。記事の一部を載せます。

感染したときのリスクvs接種したときのリスクで考える
 どうしても判断に迷う場合は、新型コロナウイルス感染症にかかった場合とワクチン接種で副反応が出た場合を比べてみましょう。リスクvsリスク、例えば「感染すると無症状でも隔離」と「接種後の副反応は翌日をピークに減少」を考えたとき、どちらになりたくない、どちらを回避したいと感じますか。

[感染によるリスク]
※ワクチン接種でこれらのリスクはほとんどなくなる
・軽症や無症状でも隔離が必要 
・隔離による予定の変更やキャンセル
・周囲へ感染を拡げるリスク
・まれに重症になるリスクがある
・日本では実態はよくわかっていないが、何らかの症状が持続するかもしれない

[ワクチン接種のリスク]
※局所反応や全身反応は接種翌日をピークに、1週間ほどで改善
・接種後の接種部位の痛みや腫れなどの局所反応
・接種後の全身倦怠感、頭痛、発熱などの全身反応
・接種後のアナフィラキシー、心筋炎・心膜炎 ➡ 非常にまれ 
・長期的な副反応 ➡ 現在のところ懸念されていない

 日本の国民はワクチンに対し、大きな警戒感を持っているようです。それはマスコミの影響が大きいのだろうと思っています。
子宮頸がんワクチンでマスコミが否定的な報道を展開し、ワクチンは危険なものだとの風潮が広まりました。ワクチンをバッシングする世論が生まれ、それに押され国も勧奨接種を中止した経緯があります。しかしワクチンを受けられずに、不幸にして子宮頸がんに罹患し、亡くなってしまった女性に誰がどう責任を持つのだろうと残念に思いました。

いずれにせよ、非科学的な流言飛語に惑わされることなく、ご自分で冷静に判断していただきたいと思っています。

シャーデンフロイデ

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 シャーデンフロイデとは心理学で他人の不幸を喜ぶ感情のことを言うそうです。妬みや恥、罪悪感などと一緒に社会的感情といって人間だけが持つ高次の感情です。日曜日、心理学の勉強をしていましたが、そんなネガティブな感情を研究している人もいるんだと感心しました。シャーデンフロイデが働く脳の場所は報酬系の回路と同じ場所だそうです。そうだとすれば、その感情をなくすことは困難でしょう。道徳的にはネガティブな感情ですが、本能的な感情なのかも知れませんね。

 さて、勉強会のメインテーマは共感性でしたが、共感とはもちろん他者の気持ちを共有することを言います。共感力で検索すると「共感する力」「子どもの共感力を育てる」「魔法の共感力レッスン」などなど沢山の書籍が世に出ています。共感することでコミュニケーションが円滑になり、周囲との良好な関係性を築くことが出来るので共感力は人が社会の中で生きている必須の能力なのでしょう。

 おそらく子どもの共感性の始まりは親子が繋がることからスタートするのでしょう。父母と同じ感情、感覚を共有するところから他者に共感する力が生まれるのだと思います。氷を一緒に触って冷たいと感じたり、スープを一緒に飲んで美味しいねと微笑みあったり、その積み重ねが共感力の始まりだと考えています。


 今週の写真はライオン岩から見た久渡寺山です。実は自分は弘前に来て40年以上になりますが、久渡寺山に登ったのは初めてでした。軽いハイキングのつもりで登り始めたのですが、「サバイバルの路」と名付けられたコースのあまりの急登に息が上がりました。
久渡寺山、恐るべし (^_^;
弘前市街地も見えていたのですが、霞んでいて写真には撮れませんでした。
山の下部は植樹された杉林でしたが、上部は豊かなブナの自然林でした。野鳥の声も心地よかったですよ。

八甲田レポート:お花畑

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 日曜日、久し振りに八甲田を登りました。早春の残雪の森を気ままに歩くのが好きで、例年4月から5月に何度か八甲田を登るのですが、今年は自分の体調や用事でなかなか登れずにいました。八甲田は3月以来です。その時はまだ雪山でした。
 3ヶ月ぶりの山はすっかり装いを変えていました。酸ヶ湯周辺の濃い緑が朝日に眩しく輝いていました。毛無岱のお花畑は既に盛りを過ぎ少し残念に思いましたが、赤倉岳の稜線まで上がると、様々な高山植物が出迎えてくれました。チングルマやイワカガミだけでなく、春一番に咲くミネズオウがまだ咲いていましたし、ミヤマオダマキなどの初夏の花も咲き始めていました。もう若い頃のようにスタスタとは登れませんが、ゆっくりと時間を掛けて山を楽しみながら登っていました。

 久し振りに山の花の写真をお届けします。写真左上は下毛無岱のウラジロヨウラク、右上は上毛無岱のチングルマ、下は稜線の岩場に咲くイワウメです。

赤ちゃんの痛み

 先日、送られてきた小児科学会誌に興味ある総説が載っていました。赤ちゃんの痛みに関する論文です。
タイトルは「新生児の痛みの評価とケアー痛み経験がもたらす影響を改善させるためにー」。

 自分も勤務医時代、新生児・未熟児医療に関わっていました。思い返すと小さな命を助けるために痛みを伴う処置はやむを得ないもので、それは仕方ないことと無頓着だった自分がいました。しかし新生児期の強いストレスが後々まで大きな影響を及ぼすことが分かってきました。今回の総説を読んで、自分の無頓着を強く反省させられました。

論文には
新生児は成人よりむしろ痛みを強く長く感じていること。
頻回の痛み刺激を受けた早産児が、その後に痛みに対する感覚異常が発生しうること。
成長してからもなお不安や抑うつといった問題行動や、更には成人してからの不安障害やストレス関連疾患を発症するリスクを高めることなどなどが書いてありました。
そしてそのケアについて、処置前にショ糖(砂糖)を飲ませるとか、母親への支援が子どもの脳の発達が改善する可能性があること
等の記載がありました。

 痛み刺激に限らず、赤ちゃんが抱える様々なストレスを、これまで大人は軽んじてきたように思えてなりません。しかし適切なケア無しでは、それこそ生涯にわたって影響する可能性があります。大人は赤ちゃんを世話するとき、それを肝に銘じるべきなのです。

モリアオガエル

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 山の緑がいよいよ目に鮮やかな季節です。日曜日、Y先生と八甲田の蔦沼へバードウオッチングに出掛けました。遊歩道を歩くと、清々しい森の香りが身体を包みます。今回は多くの人が歩く「沼めぐりの小路」ではなく、「野鳥の小路」を歩きました。歩く人が少ないからか、あまり整備されていませんでした。しかし、むしろ原始の森を感じられて心地良かったです。キビタキやオオルリといった夏鳥と出会えることを疑いもしなかったのですが、何故か姿どころか鳴き声すら聞こえません。聞こえるのは「アーヂーィ、アーヂーィ」という騒々しいエゾハルゼミの声だけ。遠くで「ポポ、ポポ」とツツドリの声が聞こえていました。直接双眼鏡で観察できた野鳥は沼のオシドリだけでした。何故でしょう?野鳥の森のはずなのに・・・。
 しかしその代わり、モリアオガエルの産卵に出会うことが出来ました。
「コロロロロ、コロロロロ」とまるでもののけ姫に出てくる言霊のような鳴き声が森に響いていました。ちょっと元気過ぎるエゾハルゼミと、モリアオガエルの可愛らしい鳴き声の合唱に癒やされました。

 写真左は木の枝に産み付けられたモリアオガエルの卵です。卵は泡のボールに包まれています。
 写真右は産卵中のモリアオガエル。どこに蛙かいるか分かりますか?
雌と雄と2匹いますよ。

ニセアカシア

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 清々しい季節です。朝、晴れた日は河岸の道を自転車を走らせています。今、河川敷のニセアカシアの花が満開で、甘い香りが鼻をくすぐります。ニセアカシアの花は香りだけでなく上質な蜂蜜も取れるし、天ぷらにするとほんのり甘くて美味しいです。
しかしこのニセアカシアは外来種だと知っていましたか?繁殖力が強く、侵略的外来種ワースト100に入れられていると聞きました。葉や実、樹皮には毒があるそうで、動物が食べると中毒を起こすとネットにありました。

 数千年を掛けて作られてきた日本の風土に外国からの動植物が入り込むと、環境に適応できずに繁殖できないか、逆に天敵がいなくて極端に繁殖し、在来種を駆逐してしまうかのどちらかなのでしょう。池や堀の水を抜くテレビ番組を見ることがありますが、亀や魚など様々な水生動物が外来種として、古くは江戸時代から日本に入ってきているようです。
しかし上手に共存しているなら別に外来種がいても良いのかなと思ったりします。

 同じことが人の文化でも起こるのかもと思います。外来文化が従来の伝統的な日本文化を駆逐してしまうということが起こっています。伝統的な文化を守ることも必要でしょうが、上手に取り入れて新しいものを作るのも必要なことかなと自転車のペダルをこぎながら考えていました。

子どもとコロナ3

 先日、NHKの夜のニュース番組で保育園のクラスターの話題が取り上げられていました。保育園でのクラスターがこれまでに全国で350施設ほどで起きているようです。その1/3が今年の3月から、変異型になってからのクラスターだということでした。

 確かに変異型は感染力は強いです。子どもの感染者も増えているようです。
ただ、保育園のクラスターは増えていると言ってもごまんとある保育園の内のほんの2、3百です。そう不安を煽る必要も無いように思います。裏の意図を感じました。番組では解説されませんでしたが、子どもの感染者の重症度は前からの新型コロナウイルスと同様、無症状あるいは軽症の子どもが多いようです。しかし子どもは罹りにくいが、罹ると他に移す力はむしろ強いと言われています。子どもが保育園で感染し、それを家族に移して、大人が重症化するというストーリーはあり得ます。
 やはり今は保育園もしっかり対策を取るべきでしょう。それには園児に手洗いマスクを徹底させるのではなく、もちろん必要ないとは言いませんが、保育園のクラスターは最初は保育士から始まることが多いようです。子どもより保育士の感染予防対策が重要です。
保育園での感染対策の徹底と保育の質との両立は困難と園長先生が嘆いていました。今の社会を回すためには保育士へのワクチンも優先して進めるべきでしょう。

 将来的にですが、今のコロナも風邪ウイルスの一つとして、子どもの内に軽く罹って免疫ができ、丈夫な大人になるのではないかと予想しています。

EDトーク

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先の土日はクリニックで心身症や発達系の講演を聞いていました。最近は現地に集まっての学会、研究会はほとんどなくなりましたが、代わってZOOMでの講演会が沢山あります。普段お目に掛かるこことのない遠方の先生方と会えないのを寂しくは思いますが、Webでのセミナーもそれなりに便利で、交通費も掛からず、手軽に勉強できます。

今日のタイトルは神経性やせ症の講演で出てきた言葉です。Eating disorder(ED)トークとは自分の体型や体重、食べ物に関することをそれは事実ではないと認めない児と、それを何とか説得しようとする者との不毛な議論をそう呼ぶそうです。それは何も摂食障害の診療に限ったことではないと思いました。全てのワクチンを忌避する人がいます。昔、自分の子どもに一切のワクチンを受けさせない人達をなんとか説得しようとしていた自分がいました。しかしほとんど成功しませんでした。不毛な説得は無意味です。
EDトークが始まったと気付いたら・・・話題を変える、相手の不安を理解して体重が増えることを手放しで喜ばないなど自分自身の視点も変えることが必要です。


写真左は百沢スキー場のゲレンデの桜。桜林の桜が咲き終わる頃に咲き出します。
1本桜のようですが、実は2本です (^_^;
右は常盤野農村公園の大きくなったミズバショウ。新緑が綺麗でした。

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