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ビデオフィルム

 秋に結婚の披露宴を予定している息子が、会場で自分の子どもの頃のビデオを上映するかも知れないというので、昔撮りためた8mmのビデオフィルムをカメラのキタムラに頼んでDVDにしてもらいました。自分でDVDにダビングするにはその機材がありませんでしたし、何より量が膨大でした。フィルムの数にして60本以上!撮影した日はその数倍。ずっと本棚の一画を占領していました。
 以前、友人が自分で8mmをDVDにダビングしたというのを聞いて、自分は未来指向型の人間で過去のフィルムを見返すつもりはない、DVDにダビングするつもりもない、なんて言っていたのですが、息子の頼みとなればそうも行きません。ダビングし、30年近く前のフィルムを何本か見返しました。そこにはまだ小さい子ども達の姿と若い自分や奥さん、おそらく今の自分と同じ位の年の父母が懐かしく映っていました。自宅のある青山は当時造成途中で家の周囲はまだ原っぱ。植えられたばかりの宮園公園の木々もまだ小さく、我が家の鯉のぼりが大きく見えました。30年という月日は自分の中では連続した時の流れで気が付かなかったのですが、その長さを今更に痛感させられました。

 以前、ある講演会で子ども達が小さいうちに沢山写真を撮っておくと良い。そうして大きくなって子どもが反抗し、この野郎と思うことがあった時、小さく可愛かった頃の我が子の写真を見返すと良い、なんて講師の先生が言っていましたが、確かにそれも良いかもと思いました。皆さんも可愛い子どもの写真や動画を沢山残して多くと良いですよ。

八甲田レポート:パンダ出現

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 先々週、整形外科を受診したところ、腰のヘルニアはもうほとんど良くなっている。おそらく飛び出した椎間板に膜が張り、吸収過程に入っているだろう。どんな運動もOKと太鼓判を押され、快晴の日曜日、早速八甲田へと出掛けました。
 今年の山は雪の積もり初めるのは遅かったのですが、例年より積雪が多かったのでしょうか。それとも春先の低温の影響で雪解けが遅れているのでしょうか。まだ残雪多く、何の花も咲いていませんでした。しかし新緑は清々しく、久し振りの山を満喫してきました。

 以前、このブログで雪形の話しを書いたことがありますが、今回は田茂谷地岳の斜面にシロクマを見付けました。この写真を赤平に見せたらパンダがいると言います。パンダ〜?というと「ほら、ここが耳でここが目。そしてここが腕」なるほど確かにパンダです。皆さん、分かりますか?

赤ちゃんとビタミンD

 先日のたけしの「みんなの家庭の医学」をご覧になった方も多いのではないでしょうか。帰宅し、たまたまテレビを付けたらその番組が入りました。老化防止がテーマでビタミンDの話題が取り上げられていました。実は最近、医学会でもこのビタミンD が色々と話題となっているのです。単なる骨を丈夫にするビタミンと言うだけでなく、免疫やアレルギー、癌予防などとの関連が研究されているのです。

 今回、この「院長のひとこと」で取り上げようと思ったのは、赤ちゃんとビタミンDの関連です。番組ではビタミンDを多く含む食材として魚、特に鮭、イクラ、そしてキノコが紹介されていました。しかし赤ちゃんの主食は母乳やミルクです。ミルクにはビタミンDが添加されていますが、実は母乳中にビタミンDは含まれていないのです。従って母乳育児の赤ちゃんはビタミンDを自分で作る他ないのですが、それには紫外線が必要です。近年、紫外線の有害性ばかりが強調されていますが、ある程度の紫外線は必要ということです。しかし東北地方、特に日本海側の冬は天候が悪く、お日様は出てきません。寒くて外に出ることも少ないので、赤ちゃんはどうしてもビタミンDが不足してしまいます。欧米ではサプリメントとして赤ちゃんにビタミンDを摂らせることが推奨されているそうですが、日本ではまだ一般的ではありません。それでも最近ようやく、赤ちゃん用のサプリメントが日本でも手に入るようになりました。
http://babyd.jintan.jp
クリニックでも主に始めて受診する赤ちゃんにそのサンプルを見せて紹介していました。

 番組ではビタミンDと記憶力の話題も取り上げられていて、同じくその番組を観た看護師のSは「先生、私にください」と2つあったサンプルの1つを持って行ってしまいました。僕も物忘れが酷くて、サプリを飲んだ方が良いのかも知れません。鮭やイクラを沢山食べるのは血圧が塩分過多で血圧が亜雅あってしまいそうですから (^_^;

津軽鉄道

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 GW初めの日曜日、前日につがる小児科医の会で講演してもらった福島のS先生を案内して津軽鉄道に乗って金木まで行ってきました。彼は太宰のファンで、津軽鉄道に乗って斜陽館へ行くのが目的でした。さて、その津軽鉄道、20年前には五所川原にも住んでいたというのにこれまで一度も乗ったことがなく、今回が始めてでした。もちろん今は夏ですからストーブ列車ではありません。車内はおそらく経費削減の努力の成果なのでしょう、紙で作った沢山のお花が飾られていました。むしろ安っぽい造花よりも良いかもしれません。駅の窓口で紙の切符を買って、それに鋏を入れてもらって電車に乗り込む。懐かしいな〜!最近はどこでもほとんど自動改札機だものなあ〜

 GW後半の3日憲法記念日、バイクで十三湖へしじみラーメンを食べに行ってきました。北から望む岩木山は正に秀麗な山容でしたし、津軽半島を横断し陸奥湾岸から望んだ海の向こうの八甲田も美しかった。しかしカメラもスマホも忘れてしまい、どちらも写すことが出来ませんでした。
残念 (v_v)

皆さんはどんなGWをお過ごしですか?

写真は金木駅で撮った走れメロス号と岩木山。ちょっとだけ撮り鉄気分になっていました。

ボツリヌス菌と腸内細菌

 先日、ボツリヌス症で亡くなった赤ちゃんのニュースがありました。乳児に蜂蜜を食べさせてはいけないということを知らなかった若いお母さんだったようです。このニュースで赤ちゃんに蜂蜜をあげてはいけない理由がボツリヌス菌だと再確認した方もいらっしゃるのではないでしょうか。では何故、赤ちゃんにはダメで大人だと良いのか。それは蜂蜜の中に高率に存在するボツリヌス菌の芽胞が赤ちゃんの腸内で発芽し、神経毒を産生する。それが麻痺を起こし、呼吸できなくなり亡くなってしまうのです。なぜ赤ちゃんの腸内だと発芽して大人だと発芽しないのかというと、大人では腸の中の細菌叢が発芽を阻止するのだそうです。つまり多様な細菌の存在が発芽を邪魔するのですが、乳児ではその細菌叢が確立していないためボツリヌス菌の芽胞が発芽してしまうのです。

 その腸内細菌の役割について最近いろいろと話題になっています。病原菌の繁殖を抑えるだけでなく、幾つかのビタミンを生成したり、免疫に関与したり。母乳栄養児では腸内細菌は善玉菌の代表であるビフィズス菌が主流となりますが、人口栄養児の腸内細菌は複雑で悪玉菌も存在します。母乳栄養児の方が感染性胃腸炎や風邪に罹る率も少ないことが知られています。逆に乳児への抗生剤の投与はその腸内細菌叢に悪影響を与えます。腸内細菌とアレルギー疾患との関連も示唆されています。

 ボツリヌス症を起こすのは乳児期だけでなく、抗生剤を大量に投与されたときもその危険性が高まるそうです。腸内細菌叢、今流行りの言葉で言えば腸内フローラ。健康を保つには腸の健康も重要。そのためにも赤ちゃんに不要の抗生剤は避けたいものです。

津軽ダム湖:春遠からじ

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 随分と温かくなり、そこかしこに春に息吹が感じられます。土曜日、冬眠させていたバイクを出してきました。路傍の雪も消え、道も乾き、走り初めに津軽ダムまで足を伸ばしました。先日テレビで水陸両用の観光バスの話題をやっていたので、ダムの上の展望施設はもう出来たのかしらと行ってみたのですが、残念ながらそこへと通じる道は閉鎖されていました。ダム湖はまだ厚い氷に覆われ、歩けそうにさえ見えました。しかし氷は岸に近いところで所々割れていて、きっともう何日が暖かい日が続くと湖面が見えて来るでしょう。

 このダムの建設風景を見るのが好きで、何度も通いました。大きなダンプが行き交い、少しずつ高くなって行くダムにワクワクしました。夜、見に行ったこともあります。煌々とライトに照らされ、感動さえ覚えました。先日、あるお母様に工事が終わり転勤することになった、お世話になりましたと外来で挨拶されました。ダム建設のために関東からいらした方でした。着工が平成19年ですから、今年までの10年余の間に二人の子どもが生まれたわけです。その子ども達も随分と大きくなりました。この子達が大人になった時、この津軽ダムを見に来ることがあるかも知れません。自分の父親が建設に関わったこの大きなダムを見て、子ども達は何を思うでしょうか。

 ヘルニアで山を登れない代わり、今年は自転車やバイクで走り回ろうと思っています。そんな訳で大自然レポートはしばらくお休みです。代わりにバイク紀行を書こうかな (^_-)-☆

山岳遭難事故

 先日の高校生のいたましい山の遭難事故。高校生の山の大きな事故はこれまでも何度か起こっています。自分が北アルプスを登っているとき、すぐ側で神奈川の高校生が吹雪の中を迷って遭難しました。岩木山でも半世紀ほど前ですが、やはり吹雪でルートを見失い、4名の高校生が命を落としました。頂上直下にある鳳鳴ヒュッテはそれを追悼して建てられたものです。
 自分自身でも事故は幾つか経験しています。雪庇が崩れ、雪の塊と共に落ちていった後輩の姿が今でも目に焼き付いています。幸い助かりましたが、仲間を死なせてしまったと焦りました。滝谷(穂高の岩登りエリアの一つ)で先輩の落石事故を対岸から見ていました。実際に滑落して命を落とした後輩もいます。山とはそういう所です。山家(やまや)はそれを分かっているので、山の事故は皆、自己責任と覚えています。

 しかし高校生の事故はそれとは少し違うでしょう。彼らは山の本当をまだ知りません。テレビで今回の事故を人災と言っている登山家を見ました。確かにそうかも知れません。しかし自然相手のスポーツです。雪崩の予測は容易ではありません。予測不能なことも起こりえます。だから僕はお互いが自己責任と了解している山仲間でなければ一緒に山を登れないと思っています。

  昨今の中高年の登山ブーム。ツアーを利用して集団で山を登る人達はそれを分かっているだろうかと疑問に思っています。

ともあれ、山に失われた若い命のご冥福をお祈りいたします。
合掌

椎間板ヘルニア

 メルマガには書きましたが、2ヶ月近く前から痛み出したお尻の左側、最初はただの筋肉痛か、あるいは転倒したのが原因かな?と高を括っていたのですが、次第に痛みが強くなり、2週間前に知り合いの整形外科を受診。先週、腰のMRIを撮ってきました。やはり診察での所見通り、腰椎の椎間板ヘルニアでした。椎間板とは背骨と背骨の間のクッション剤のこと。椎間板ヘルニアとはそのクッションの中の綿が飛び出した様なもので、それが脊髄を圧迫し、痛みや痺れがくる疾患です。以前は手術で治療していたのですが、最近は原則として保存的療法、つまり安静にして飛び出した綿が吸収されるのを待つのが一般的です。ただ症状が重い場合は手術になるようです。治るまで3ヶ月から半年と言われました。「やった方が良いことと悪いことは?」と聞くと、「やった方が良いことはない。悪いことは腰に負担が掛かること。」
自転車はOK、スノーボード×、登山は当然×。フィットネスは腰に負担が掛からないものだけOK。

 さてさて、今年は秋まで山はお預けでしょうか。夏に南アルプスを登ろうと考えていたのですが・・・諦めました。しかし筋力が落ちるのは避けなければなりません。そのために自転車は続けるつもりです。山へは行かず、今年はバイクを楽しむことにしましょう。腹筋を鍛えるには・・・馬鹿にしていたスレンダートーンでもやってみようかしら (^_^;

 今は痛み止めが効いているのでそんなことを考えていますが、薬が切れた時は椅子から立ち上がるのもやっとです。動きが鈍くてしばらくは皆様のご迷惑をお掛けするかも知れませんが、ご容赦いただきますようお願いいたします。

それにしても色々トラブルがあるな〜

ニセ医学

 毎月、保険医団体から送られてくる雑誌の先月号の特集は “「ニセ医学」に出会ったら”でした。世の中には「ニセ医学」がはびこっています。特集ではその代表として「サプリメント」や「癌放置療法」、週刊誌の記事「飲み続けてはいけない薬」などが取り上げられていました。我々がそれらの「ニセ医学」に対抗するにはエビデンスに基づいた診療、治療の効果や副作用の分かりやすい説明、患者を叱らない、見捨てない・・・等々色々と書いてありました。

 エビデンス(証拠)に基づいた医療(EBM)ですが、僕はこれがくせ者かなと思っています。どの医者も自分では正しいと信じて医療を提供しているのですが、それが実は正しいとは限りません。例えば食物アレルギーの治療。「食べさせない」から「如何に食べさせるか」というように、この10年で180°と言って良いくらいに変わりました。今から思えば10年前の自分の医療はニセ医学と言っていいかもしれません。だからこそ、最新の情報を求めることが必要ですし、常に今自分が提供している医療を検証して行くことが必要です。そして間違いに気付いたら何時でも修正出来る柔軟性が必要なのです。

さて、あなたが今、病院で受けている医療は本当に正しいものですか?

模擬授業

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 先の土曜日、講演を頼まれたセミナーは発達障害の子ども達の教育に携わっている先生方のセミナーでした。セミナーはまず初めに模擬授業から始まりました。ADHDの特性を持った子ども役の先生とその他の子ども役、そして授業する先生とに別れての模擬授業は僕にとって新鮮で大変興味深いものでした。落ち着きがなく、教師の些細な言葉に反応し、周りの子ども達のことが気になって仕方ない子。そんな子どもを演じる先生も上手でしたが、その子達を相手に授業を進める先生も上手でした。シナリオはありません。全部アドリブ。先生方がいつも教えている子どもを演じているからでしょう。模擬授業はその先生役の授業の進め方の良かったところ、悪かったところを検証するという進行でした。
 当院でもそんな子ども達は沢山来ますが、学校の先生は正直大変だと思いました。そして授業をコントロールする教師の力量にクラス運営は大きく左右されるということが良くわかりました。

 医療機関はもっと学校と密に関わる必要があるようです。学校もそれを望んでいるのかもしれません。今回のセミナーに参加された先生方は大変勉強されていて理解のある先生です。しかし発達障害の子どもの教育に慣れていない先生は少なくないのでしょう。学校と医療機関とそれぞれ考えはあると思いますが、教師と医師では視点が違います。立ち位置が違います。お互いの思いにはずれがあり、すれ違いが生じ、誤解が生じることも少なくありません。セミナーの名称は「特別支援医教連携セミナー」という名称でしたが、残念ながら医療関係者の出席は僕だけでした。主催者のM先生は弘前でも開催したいと仰っていました。もし実現したら、M先生に協力し、広く医療機関にも広報するつもりです。その時はそんな子ども達に関わり、関心のある方々は是非ご参加ください。