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北東北病児保育室交流会

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 敬老の日の月曜日、盛岡で開催された北東北病児保育室交流会に参加してきました。この交流会は12年前に北東北3県の病児保育室の質の向上を目指して、自分が立ち上げた交流会です。沢山の方々の協力のおかげでこれまで続けてこられました。いつもは裏方に回ることが多いのですが、今年の交流会では自分の出番が多かった。午前中の講演と午後のロバートソンフィルムの通訳(通訳と言っても自分が訳した文章をナレーションに会わせて読み上げるだけですが)。前の日の日曜日も午前中はパパママ教室、午後はFOUR WINDSのフィルム学習会と忙しく過ごしていました。
 さて、その交流会での自分の講演のタイトルは、「北東北病児保育室交流会の12年の歩みと我々の学んだこと」。交流会の歴史とこれからの展望、自分たちが目指す病児保育をお話ししました。そして病児保育事業が究極の育児支援となるためには病児をお預かりするだけでは不十分で、保護者へのホームケアのアドバイス、社会(幼稚園や保育園)への保育看護情報の提供、更には病児保育室を利用した際に気づかれた様々な乳幼児の心の問題が、悪い方向へと進展することのないよう、良い親子関係へと発展するよう介入してゆくことであると結びました。これは僕が考えていることというだけではなく、クリニックとことりの森のスタッフ全員の思いなのです。

 本当は病児保育など必要のない社会の方が良い、病児保育は必要悪だと考えています。だから尚更のこと、ことりの森の存在意義を模索してきたのでした。そしてそれを全国や北東北交流会で発表してきました。ことりの森を開設して12年間、我々が蒔いた種は、果たして芽を出しただろうか。そんなことを考えていました。

全粒子ワクチン

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 日曜日、鹿児島から知人のM先生に来てもらい、津軽ワクチンフォーラムと銘打ち、講演会を開催しました。今週はその講演会で出ていた全粒子ワクチンが見直されているという話題です。
 ワクチンに大きく分けて生ワクチンと不活化ワクチンがあるのはご存じのことと思います。生ワクチンは麻疹や風疹、BCGのワクチンで弱毒化した生きてる病原体を接種するものです。不活化ワクチンとは病原体を不活化し(死滅させ)、その成分を利用してワクチンを作るものです。全粒子ワクチンとは不活化した病原体の全体から作られるものですが、もう一つ、コンポーネントワクチンがあって、それは不活化した病原体の更にその一部分を利用して作られるものです。コンポーネントワクチンは副反応も少なく、安全性が高いとされています。それに比べ全粒子ワクチンは副反応が多いという欠点があります。しかしその分、ワクチンの効果は高い。強い免疫ができてしかもそれが長持ちします。安全性を取るか、有効性を取るかということですが、実はそれだけではなく、コンポーネントでは流行を抑えることができないことがあり、全粒子ワクチンが見直されているという訳です。日本で使用されているワクチンはほとんどコンポーネントワクチンです。副反応に過剰なくらい敏感な日本では、有効性は二の次で(?)、より副反応の少ないワクチンが好まれるのでしょう。

 生ワクチンですが、ロタウイルスのワクチンに2種類あります。一つはロタリックス、もう一つはロタテック。ロタリックスは1種類のロタウイルスから作られているのに対し、ロタテックの方は5種類のロタウイルスから作られています。しかし1種類より5種類の方が良いかというとそういうわけではなく、ロタリックスはいわば全粒子ワクチン。ロタテックはコンポーネントワクチンなのです。ロタテックは牛のロタウイルスに人のロタウイルスの表面の成分をくっつけたもので、その免疫は表面の成分だけの免疫です。ロタリックスは表面だけでなく、核の部分の免疫もできて、その核の部分の免疫が5種類のロタウイルス全てに共通なので、どのロタウイルスにも有効という訳です。ちょっと難しい話になりましたね。当院では両方のロタワクチンを接種できますが、有効性はどちらも同等です。

 もう一つ、おたふく風邪ワクチンの話も書きたいのですが、長くなってしまいましたので、今週はここまで。
 M先生はお土産に鹿児島のお菓子「かるかん」を持ってきてくれました。僕が子どもの頃からあるお菓子です。小学校時代を鹿児島で過ごしたのですが、実は子どもの頃、そんなに好きなお菓子ではありませんでした。しかし今食べてみると、自然薯で作ったお餅は弾力があって、美味しく、懐かしくいただきました。鹿児島へ行ってみたくなりました。なにか学会がないかな〜 (^^ゞ

Well child care

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 恒例の8月末の外来小児科学会。今年、参加したスタッフは6名。今回もそれぞれが様々なセミナー、シンポジウム、ワークショップに別れ、勉強してきました。今日のタイトルのWell child careとは国立成育医療センター総長、五十嵐隆先生の講演の中の言葉です。講演のタイトルは「日本外来小児科学会への期待〜小児プライマリ・ケア分野における役割〜」
 日本は世界でもっとも子育てしやすい国の一つだそうです。それは福祉や教育環境の点でとういことでしょう。しかし子ども達が寂しいと感じている率は他のOECD各国が10%程度であるのに対し、日本は30%と群を抜いて高い値だとか。親と暮らしているのに寂しいと感じるなんて・・・。
Well child careとは健康な子どものケアと言うことですが、この言葉を聞いて僕は我が意を得たりと思いました。自分がいつも考えていること、そのものを表している言葉のように思えたのです。しかもそれが成育医療センターという難しい病気を診ている大病院の院長の言葉なのですから尚更です。五十嵐先生のご専門は小児腎臓病で元東京大学の教授です。一度講演を聴いたことがありますが、専門外の僕でもとても分かりやすい講演でした。そういえば弘前大学の前の小児科教授も晩年、小児保健に力を入れていました。小児保健の重要性は年を取って初めて分かることなのでしょうか。僕自身、若い頃は小児保健のことはあまり気にとめていませんでした。目の前の重症の子ども達のケアで必死でしたから。しかし今、健康な普通の子ども達が心身ともに健康に育つことの難しさを実感しています。しかもそれは年々、困難さを増しているようです。我々外来小児科医の役割とはまさにWell child care。健康な子ども達のケアとその方法を家族に伝えていくことだと考えています。

子どもの村

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 親が亡くなったり、虐待などいろいろな理由により家族と暮らせなくなる子ども達がいます。昔(太平洋戦争直後)は戦災孤児が中心でしたが、最近は虐待や放任などで親から離される子が増えてきています。その子達は児童福祉法で社会がその責任をもって保護、養育することが定められています。諸外国では里親制度が普及しており、里親に委託される児童の割合はオーストラリアで93%、欧米では50〜70%台。お隣の韓国でも43%もあるそうです。それに比べ日本では12%にしか過ぎません。残りの子ども達の行き先は乳児院や児童養護施設がほとんど。子ども達を心身ともに健全に育てるためには家庭的な環境が良いことは明らかで、国も里親制度の推進を図っているようですが、それはなかなか進んでいないのが現状のようです。
 2010年4月、福岡に「子どもの村」という施設ができました。村の中のそれぞれの家には里親(子どもの村で育親と呼ぶそうです)と数名の子ども達が生活します。それを周りの小児科医、臨床心理士、保健師、ケースワーカーがサポートするそうです。そして今、宮城でも子どもの村が作られようとしています。これは震災で親を亡くした子ども達のためでもあるのでしょう。

 虐待を受けた子ども達のケアは大きな施設での集団養護では不適切です。家庭的な養護が必要なのです。子どもの心研修会で講演してくれた先生は、ご自身も里親になって何人かの子ども達を育てたそうです。さて振り返って、我が家でも身寄りのない子を引き取ることができるか。自分ではそうしたい気持ちはありますが、毎日帰りの遅い自分を考えると、奥さんの負担だけが増えることは明らかで、自分が里親になるのは難しいでしょう。サポートしてあげること位しかできない自分が残念です。

ほめるテクニック

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 「子どもの心」研修会。毎年、前期と後期の年2回開催される研修会ですが、その講師陣が毎回素晴らしく、できるだけ出席するようにしていました。今年はエジンバラへ行ったこともあり、土曜日を休診にしなければならない前期は欠席しましたが、先の連休で後期の研修会に行ってきました。今回も素晴らしい講演がいくつもあり勉強になりました。その中からいくつか紹介してゆきますね。

 まずは臨床心理士のA先生の講演から。子どもはほめて育てろと言いますが、なぜ叱って育てるのでは駄目なのか。それは叱ると確かに行動は変容しますが、その変化は一時的なものなのです。それを継続的なものにするために、ほめることが必要なのです。さて、叱る、ほめるにもテクニックが大切です。
そのほめるテクニックとは?
①3Sを使う
・さすが
・すごいね
・すばらしい
②さりげなく
③スパイスを効かせて
 もちろんその子の年齢にあったほめ方があります。幼児にはストレートにほめた方が良いかもしれません。でも小学生も高学年になると、かえって「馬鹿にして」と思われてしまうこともあるでしょう。さりげなく、ぼそっと、でも本人に聞こえるように「・・・すごいね。」

 では、叱りのテクニックは?
①「短く、強く、行為」を叱る
②効果的な叱りの文脈を作る
・どこを見て
・どのような姿勢で
・どのように 叱るか
③叱りの3段階
レジメにはそうありますが時間が足りず、講演では説明していただけませんでした。講演は笑いもあって、大変おもしろいものでした。講師の先生のプロフィールを見ると常磐大学の准教授、そして弘前大学の非常勤講師とあり驚きました。すぐ近くにこんな先生がいたのですね。今度、講演会を企画しようかしら。

 写真右はスコットランド版忠犬ハチ公。主人が死んだ後、その墓の隣に10年以上も座っていたそうです。

MRI体験ツアー

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 プレパレーション、近頃、小児医療界ではよく聞く言葉です。このブログでも何度か取り上げました。プレパレーションpreparationとはprepare準備するの名詞です。つまり検査や注射などの医療行為による子どもの不安や恐怖を出来るだけ減らすために、心のケアを行い、環境を整え、準備することです。日曜日、スタッフ二人と仙台で開催された東北外来小児科学研究会に参加してきました。その会の教育講演のテーマがプレパレーションでした。講師は聖路加国際病院の小児看護専門看護師Hさん。当院でも子どもの不安、苦痛を軽減するために様々な工夫を凝らしていますが、更にいろいろとヒントをもらってきました。

 彼女の講演で一番面白かったのが、MRI体験ツアー。MRIとはあの頭や内蔵の断面の画像を撮る大きな装置です。経験した人は分かると思いますが、狭い筒の中に入って、撮影に30分程も掛かります。そしてガーン、ガーンと撮影中のものすごい音! 小さな子どもを検査する時には大抵の場合、お薬で寝かせて撮影します。しかし聖路加病院では“MRI体験ツアー”なるものがあるそうです。このツアーのおかげでスムーズにMRIの検査ができるようになったとか。ツアーに参加した子ども達には3つのミッションが与えられます。まずミッション1:検査室を見学しよう。実際にどんな部屋か、中に入って見学します。ミッション2:音に慣れよう。実際の大きな音を聞いてそれに慣れ、その中で気をつけの姿勢を取る。ミッション3:検査台に乗ってみよう。実際にMRIのベッドに寝て固定してもらう。全てのミッションをクリアするると子どもは宝箱の鍵をもらえ、宝箱を開けて中の宝をゲットできる。
このツアーを2、3回体験すると3、4歳の子どもでも眠らせずに起きたまま検査できるのだそうです。

 Hさんは講演の中で“いやなこと”を好きにさせることはなかなかできません。ですが、「いやだけど・・・やってみよう!」と子どもが思えるようにすること、嫌なことを一生懸命頑張った自分を「わたし(ぼく)って、すごいな!」と思えるようにすることはできますと話されていました。病院での辛い体験を成功体験へと変え、自尊感情へとつなげられると良いですね。そのためには医療機関だけでなく、お父さん、お母さん、あるいはおじいちゃんおばあちゃんの協力も大切です。誉めてもらって一番嬉しいのはやはりお父さんお母さんなのですから。

写真左は土曜市のトマト売り。これカボチャじゃなく、全部トマトです。

世界乳幼児精神保健学会 in エジンバラ

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 2年に1度の世界乳幼児精神保健学会。第14回大会の今年はイギリス、スコットランドの首都エジンバラで開催されました。僕にとっては初めて参加する国際学会でしたが、学会だけでなく歴史のあるスコットランドの文化や風景にも興味がありました。エジンバラは街全体が世界遺産に登録されており、その名に違わず、中世の街並がそのまま残る石畳の美しい街でした。第一印象はディズニーランド?でも本物はこっちです。火山活動で出来たという街を見下ろす岩山の上にあるエジンバラ城は決して美しいとはいえず、しかし無骨で、正に実戦向きの要塞でした。朝早く、あるいは聴講に疲れた頭を休めるため、街を散歩するのは気持ちよかったです。というか歩き回っている時間の方が長かったかも。街中にある国立博物館はとても大きく、子ども達でも興味を引くようにディスプレイを工夫してあり、一回りするのにゆうに3時間はかかりました。驚いたのは入場料無料!写真撮影もOK!日本ではありえません。

 さて、肝心の学会は日本からもたくさんの参加者があり、和気あいあいとしつつも熱気を帯びたあつい学会でした。会場全体が暖かな雰囲気に包まれていたのはやはり皆が親子の心の問題に関わっているからでしょうか。今回の学会の一番の成果は沢山の人と知り合えたことでしょう。日本から来た方には来年自分が主催するFOUR WINDS弘前大会の宣伝がてら名刺を配りまくったのでした。

写真はエジンバラ城とエジンバラのオールド・タウン。なんだか観光写真みたいだなあ。でもまあよく分かるので・・・。

食物アレルギーの正しい食事指導とは

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 盛岡で開催された今年の東北小児喘息アレルギー研究会、特別講演は食物アレルギーの治療で著明なあいち小児医療センターのI先生でした。講演のタイトルは「食物アレルギーの食事指導と社会的対応」
 食物アレルギーの治療の要点をひと言で言うと「正しい診断に基づく、必要最小限の除去」につきます。これはどの本にも書いてあることです。しかしそれがなかなか難しい。世の中にはいい加減な診断と、思い込みでの過剰な食物除去がはびこっています。その原因は不安と不勉強とでしょう。しかしそう言う僕自身も誤った診断と過剰な指導をしているかも知れません。

I先生は講演で食物アレルギーの食事指導のポイントは
① 不必要な制限をしない
② 必要なときは確実に除去する
③ 食べられるものを見つける
④ 食べられる範囲で積極的に食べる
と話しておられました。
こう羅列すると一見簡単なように思えますが、実はそんなに簡単なことではありません。しかしその方法論も確実に進歩しています。自分がこれまでやってきた食事指導も根本から見直す必要がありそうです。

 今回の研究会にはスタッフも4人参加しました。日進月歩。常に勉強して遅れないようにしなくてはとスタッフと話し合っていました。

 写真は森田村の菜の花畑。5年前に撮った写真です。この方角からの岩木山は鋭く天を突いています。今年は忙しくて菜の花を見に行けなかったなあ。

価値観の押し売り

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 土曜日、診療を早くに切り上げて向かったのはあおもり母乳の会の講演会でした。あおもり母乳の会は母乳育児の普及と支援を目的として発足された会です。毎年、学習会・講演会が開催されていますが、今年の講演会の講師は聖マリアンナ医科大学小児科の名誉教授、堀内勁先生でした。堀内先生は日本で初めて未熟児医療にカンガルーケアを取り入れた先生です。カンガルーケアとは生まれて直ぐの赤ちゃんを裸で母親のおっぱいを吸わせるケアです。タイトルは「早期の母子コミュニケーション 〜心育ちと母親になること〜」。様々な動画を引用し、赤ちゃんとお母さんの結びつきを分かり易く講演していただきました。1000gに満たない未熟児が生まれて直ぐに母親の乳首を吸う姿は感動的ですらありました。我々男性には決して体験できない母子の世界を垣間見たように思いました。

 今週のタイトルの「価値観の押し売り」はその講演の中の言葉です。「母子間のコミュニケーションと発達は自己調整と相互交流調整が柔軟に行き来することでもたらされる。丁度良い注目、情動、飽きない、過度に興奮し過ぎないことが大切。」マーラーのいうgood enough motherということでしょう。best motherでなくて良いのです。しかし「母子分離、マニュアル的育児、孤立・密室保育、それに加え母子保健関係者の価値観の過度の押し売りは母子間の相互交流調整の障害の一つとなり得る」と教えていただきました。自分が母乳育児を勉強し始めたとき、それを過度に押し付けていたのではないかと反省します。あるいは日頃の診療で知らず知らず価値観の過度の押し売り、押し付けをやってるのではないかと訝しく思います。価値観の押し売りは、本人は良かれと思ってやっているのですから、自分ではなかなか気が付きません。やはり何事に於いても内省すると言うことが大切なのでしょう。

 さて、今週の写真は弘前公園の桜です。去年と違って「もこもこ」の桜でした。公園を管理する人達の努力は並大抵なものではないのでしょうね。でもきっと報われて良かったと思っているじゃないかな。弘前の桜は日本一と誇らしく思えますよね。

ソーシャル・スキル・トレーニング

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 ソーシャル・スキル・トレーニング(SST):認知行動療法の一つですが、自閉症スペクトラムなどの発達障害のある子ども達にとって、今の世の中は生きにくいことばかりです。SSTとはそんな子ども達に世の中を生きる術を学ばせるのですが、大切なことはその子の特性を治すわけではないということです。

 先週21日春分の日、青森市で開催された発達障害者支援フォーラムに参加してきました。基調講演は宇都宮大学の梅永雄二先生。講演のタイトルは「発達障害児の自立をめざした子育て、教育 〜大人になって幸せに生きるために〜」
梅永先生は確か2、3年前にも青森で公演されたことがありました。とても話し上手で、講演の内容も素晴らしかったです。発達障害の子ども達の特性はトレーニングで治るとかそういう類の物ではない。周囲が理解し、その子にあった学習の方法を考える必要がある。SSTのあり方も再検討しなければならない。先生の著書「大人のアスペルガー症候群」の協同著者である佐々木正美先生が梅永先生に電話で、SSTを学ばなければならないのは会社の方であると話されていたそうです。それを聞いて正にその通りだと頷きました。社会全体が彼らを理解し、上手に付き合っていくことが求められているのです。彼らに上手に他人とコミュニケーションを取る術を身に付けろというのは、全盲の方に新聞を読めと言うのと同じこと。感覚や思考回路が違うのを自分等と違うからといって、それを異常と決めつけるのは間違いです。「みんなちがって、みんないい」のです。それぞれの個性を尊重すべきです。ただ、彼らが世の中で生きていくのが大変なように、我々が彼らを理解するのも簡単ではありません。お互いに誤解が生じやすいのです。だから我々も彼らのことを学ぶ必要があるのです。