コロナ禍の子ども達:ゲーム依存

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 このコロナ禍は様々な影響を我々に及ぼしています。一見、変わりなく遊んでいるように見える子ども達でさえ、大きな影響を受けています。分かり易いところで、昨年、休校措置が続いて暇を持て余し、ゲームに明け暮れた子ども達が少なくありません。休校になったのはもう去年の話しですが、未だに尾を引きずっています。今でもまだ1日何時間もゲームに没頭している子どもの数は少なくありません。親はそれを止めようとするのですが、切れて暴れるので止められずにいます。

 特にフォートナイトというゲームは中毒性が高いようです。無料でダウンロード出来、ぱっと見はそれ程有害なゲームには見えないのですが、オンラインで繋がり、子ども達は大声で叫びながら夢中になってゲームをやっているようです。しかし言葉遣いが乱暴になったり、衝動性が強くなったり、ゲームが原因でいじめに発展したりしています。

 先日、医療系のネットニュースで「スマホやタブレットなどのタッチスクリーンの使用が、幼児の集中力の発達に影響を及ぼす可能性がある」という研究結果がロンドン大学から出されたという記事を読みました。幼児期は集中力のコントロールを学ぶために非常に重要な期間で、タッチスクリーンの使用はそこに悪影響を及ぼしている可能性があるそうです。過度の使用が気が散りやすく、物事に集中して取り組むことが出来ない子どもにしてしまうのです。

 1歳半で既にメディア依存している子がいるそうです。タブレットを取り上げるとひっくり返って大暴れする。しかしそれは子どもが依存していると言うより、大人が依存しているのかも知れません。スマホやタブレットを見せておけば大人しいし手が掛からない。そうして子どもにスマホを預けっぱなしにしている親御さんは少なくありません。3、4歳でゲーム機デビュー。益々子どもはゲームの世界にのめり込んで行きます。今の世の中、子どもからスマホやゲームを切り離すことは出来ないようです。しかし最初が肝心です。与えるときには必ずルールを決めて、そしてそのルールを守らせることが大切です。子どもが執拗に要求しても、ぶれてはいけません。駄目なものは駄目とはっきりと諭しましょう。
それが子どもを護ることになるのですから。

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