新しいワクチン

院長のつれづれ

 毎年、どうやったらスムーズにインフルエンザワクチンの接種を進めることが出来るか悩み、これまで試行錯誤やってきました、今年は週3回夜のインフルエンザワクチン外来を設け、予約は取らないという方法に切り替えました。希望者は多少は増えてもそれ程多くはならないのではと予想していたのです。しかし18時から予約無しで接種するというスタイルは利用者には便が良かったようで、多くの方にご利用いただけました。ただ確保したワクチンが早々と無くなってしまい、期間の半ばで夜のワクチン外来を終了せざるを得なかったのは大きな誤算でした。申し訳ありませんと謝るしかありません。

 それにしてもそれ程有効率が高くないワクチンをどうしてこんなに沢山の人が希望するのか少々疑問を感じないわけではありません。現在のインフルエンザワクチンの有効性、つまり接種すれば罹らないで済む確率は5割といったところでしょうか。重症化は防ぐと言い訳のように唱えていますが、それとて確実なものではないのです。しかも乳児への効果はあまり期待できないワクチンです。やらないという選択肢もあっても良いと考えていました。それが今年は国をあげてインフルエンザワクチンの勧奨が行われ、普段は接種しない方も希望されていました。国のキャンペーンの影響はとても大きいものだと改めて知りました。

 ところで今週、アメリカの製薬会社ファイザーが開発したコロナウイルスのワクチンのニュースがありました。その有効率は90%というのですが、高すぎて俄には信じることは出来ません。mRNAを利用した新しいタイプのワクチンだそうですが、もしその有効性が本物なら素晴らしいものです。自分にはまだその仕組みをしっかりとは.理解していません。有効性だけでなく副反応や免疫の持続性などこの新しいタイプのワクチンが本当に人類にとって有益かどうか注視する必要があるのでしょう。

 もし本当に有効なワクチンであるなら朗報ですよね。
期待しましょう。
 
 別の話題もありました。軽症者、無症状者はコロナウイルスに対する既存の免疫(交差免疫)が働いていいるのではないかというニュースでした。これは前々から予想されていました。もしそうだとすれば風邪を繰り返し引いている子ども達が罹りにくい理由の1つなのかも知れませんね。
(以前に罹った別のコロナウイルスで今回の新型コロナウイルスも予防できているのではないかという話しです。)

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