誤学習

講演・学会・検診

 子どもの心研修会は日本小児科医会が企画する全国の小児科医を対象とした子どもの心を学ぶ研修会です。毎回、素晴らしい講演が聴けるのでできる限り参加するようにしていました。今日の話題は先週東京で開催されたその研修会から。

 まず、今日のタイトルの誤学習とは。
 例えば子どもがスーパーで玩具を欲しがるとします。最初は「この前、玩具を買ったばかりでしょ」と子どもの要求をつっぱねます。子どもは「買って、買って」としつこく迫る。それでも買ってもらえないと分かると今度は床にひっくり返って「買って?」と泣き叫ぶ。親は根負けし、「分かったからもう止めなさい。今度だけよ」と買ってあげる。よくありそうな光景ですが、子どもはこの時、床にひっくり返って泣き叫べば自分の要求が通ると学習します。それを誤学習と言います。

 今回の研修である講師が、親の誤学習という話しをしていました。例えば、子どもが言うことを聞かない時、叩いて厳しく叱る。子どもは怖くて言うことを聞く。親は子どもは叩いて叱ればいうことを聞くと学習してしまう。これが親側の誤学習。なるほどと頷きました。確かにそうですよね。誤った方法でたまたま上手くいったとしてもそれは根本的な解決とはならないし、次も上手くいくとは限りません。子どもの心の中で不満は蓄積して行きます。そのうち成長し体が大きくなると、もう叩いていうことを聞かせられなくなる。そして蓄積した不満が爆発し、親はそれをコントロール出来ず、問題行動へと発展するなんてこともあります。体罰は根本的な問題解決にはなりません。叱る時は理由を説明し、行動を叱ることが必要です。本人を否定するようなしかり方は自尊感情を低くするだけです。叱る時はあなたが大切だから叱るのだと伝えましょう。

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