当院の感染症発生動向(3/10~3/16)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            9例
     ロタウイルス性胃腸炎        1例
     その他のウイルス性胃腸炎      9例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                0例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              3例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          9例
     インフルエンザB        116例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ インフルエンザの流行は今がピークでしょう。おそらく今週から減少してくると思います。予想が当たると良いですね。
・ リンゴ病の子もいますが、リンゴ病(伝染性紅斑)では、始めインフルエンザ様の症状が出ます。それが治って1?2週間後に両頬に境界のくっきりとした紅斑が出現します。初めの症状がインフルエンザとよく似て辛そうなことも良くあります。逆に今シーズン流行しているB型のインフルエンザは、症状の軽い人が多く、やはり診察だけではインフルエンザの診断は難しいですね。

当院の感染症発生動向(3/3~3/9)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            9例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎     14例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                1例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA         18例
     インフルエンザB         90例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症       0 例

・ インフルエンザの流行は更に拡大しています。拡大速度が遅い分、長引いているようです。小児は8、9割がB型ですが、成人ではA型も多いようです。
・ ロタウイルス胃腸炎は思ったほど増えていません。これも予防接種のおかげでしょうか。しかしロタ以外のウイルス性胃腸炎の流行は続いています。
・ インフルエンザ、リンゴ病、感染性胃腸炎、溶連菌感染症と様々な感染症が同時に流行している保育園もあるようです。発熱したからといって、全てがインフルエンザという訳ではありません。インフルエンザの診断には迅速試験が有用ですが、発熱してか半日以上、出来れば1日ほど経過してからの方がより確かな判定ができます。

任意予防接種料金

動向ともう一つ

 これまで当院では任意の予防接種料金を比較的安い価格に設定してきました。2003年消費税の免税額が引き下げられ、課税対象となったときにも、当院では予防接種や診断書料に消費税を付けずにいました。しかし4月から消費税が8%に上ると今の価格のままでは赤字となるワクチンも出てしまうことが判明しました。そこで今回、任意のワクチンの価格を見直しました。新価格は院内に掲示してあります。皆様、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

当院の感染症発生動向(2/24~3/2)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症           16例
     ロタウイルス性胃腸炎        1例
     その他のウイルス性胃腸炎      5例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                1例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              1例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA         18例
     インフルエンザB         73例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        2例

・ インフルエンザの流行は今がピークでしょう。この後、治まってくることを期待しています。
・ 溶連菌感染症が多いです。中にはインフルエンザと合併している子もいます。インフルエンザが陽性であっても喉の痛みが強いときには溶連菌感染症を疑う必要があります。インフルエンザは薬を飲まなくても治りますが、溶連菌感染症は抗生剤の内服が必要です。見逃してはなりません。

当院の感染症発生動向(2/17~2/23)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症           16例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      3例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                0例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              1例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA         10例
     インフルエンザB         25例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ インフルエンザの流行はB型が主体となってきました。大部分は軽症の子どもで熱もそれ程上がらないようです。しかし中には高熱で苦しい思いをする子もいます。以前、B型には抗インフルエンザ薬はA型程有効ではないと書きましたが、今年は比較的有効のようです。それでも漢方薬との有意な差は感じません。

当院の感染症発生動向(2/10~2/16)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症           12例
     ロタウイルス性胃腸炎        3例
     その他のウイルス性胃腸炎      7例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                1例
     おたふく風邪            1例
     百日咳               0例
     リンゴ病              1例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA         20例
     インフルエンザB         25例
     RSウイルス感染症         1例
     マイコプラズマ感染症        1例

・ インフルエンザだけでなく溶連菌感染症の流行も続いています。病初期の症状、所見はどちらもよく似ていて診断に迷うことも少なくありません。検査して確定させるか、そうでなければ慎重に経過観察することが大切です。
・ ノロの患者数は減少傾向でロタが少しずつ増えてきたようです。子どもにとってノロよりロタが重症になりやすいのですが、幸い当院ではロタのワクチンを接種していただける方が少なくありません。接種料金は高額でご家族の負担が大きく、心苦しく思います。しかし接種しておいて損はないワクチンです。

当院の感染症発生動向(2/3~2/9)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症           13例
     ロタウイルス性胃腸炎        2例
     その他のウイルス性胃腸炎     10例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                4例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA         16例
     インフルエンザB         14例
     RSウイルス感染症         1例
     マイコプラズマ感染症        1例

・ B型のインフルエンザは局地的に一気に流行するのが特徴的です。一つの学校で流行して、また別の学校で流行するというように広がって行きます。A型とB型に症状の差はそれ程ありませんが、B型ではA型より消化器症状を伴うことが多いようです。抗インフルエンザ薬の有効性は低いですが、脳症や呼吸不全などの重症合併症は少ないのは幸いです。
・ ロタウイルス胃腸炎が増えてきました。ワクチンが出来て、以前ほど大きな流行にならないことを期待しています。

当院の感染症発生動向(1/27~2/2)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            5例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎     20例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                1例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA         12例
     インフルエンザB         12例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ インフルエンザの流行は拡大しつつあります。A型が流行している学校とB型が流行している学校。A、B両方が出ている学校と様々です。A型が流行している学校でもこの後、B型が流行るでしょう。今、B型が流行している学校も同じでいずれA型が流行るでしょう。しかしやはり重篤感のある子は少ないです。
・ 嘔吐下痢症の流行も続いています。当院では確認していませんが、ロタが流行している保育園もあるそうです。

当院の感染症発生動向(1/20~1/26)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症           10例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎     17例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                4例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              1例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA          9例
     インフルエンザB          9例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 先週後半から一気にインフルエンザの患者が増加しました。先週書いたように今年はA型2種類、B型と3種類のインフルエンザが同時に流行しています。これまでの所、重症感のある子はいませんが、それでも抗インフルエンザ薬を希望される方も少なくはありません。しかし抗インフルエンザ薬で治療した場合、自分の免疫がしっかりと出来ずに治ってしまうことも少なくないそうです。当院では漢方薬での治療もあることを説明し治療薬を選択してもらっています。子どもの状態などを考慮して治療薬を選択しましょう。
・ 溶連菌感染症も少なくありません。インフルエンザに気を取られ見過ごしてはなりません。

当院の感染症発生動向(1/13~1/19)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            5例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      8例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                0例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              1例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          2例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ インフルエンザが出てきました。今のところA型がメインですが、B型のインフルエンザも出ているようです。A型は香港型だけでなく、H1N1(2009年に流行した新型インフルエンザ)も出ています。このうちH1N1はタミフルやラピアクタ(静注の抗インフルエンザ薬)に耐性のインフルエンザウイルスが出ています。B型も抗インフルエンザ薬の有効性は低いです。
・ 先週土曜日の急患診療所ではインフルエンザはなく、多くが嘔吐の患者でした。

当院の感染症発生動向(1/6~1/12)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            7例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      8例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                8例
     おたふく風邪            1例
     百日咳               0例
     リンゴ病              3例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        1例

・ 溶連菌感染症が流行しています。発熱し、喉が痛く、咳や鼻が無いときは先ず溶連菌感染症を疑います。抗生剤を内服すると直ぐに解熱し症状は治まりますが、急性糸球体腎炎、リウマチ熱などの合併症を予防するために10?14日間の抗生剤内服が必要です。咽頭炎、扁桃炎で抗生剤が必要なのは溶連菌感染症だけです。
・ 水痘が幾つかの保育園で流行しています。
・ リンゴ病(伝染性紅斑)が流行している保育園もあります。リンゴ病は発疹が出てきた時点では既に感染力はありません。一般状態が良ければ発疹が出ていても登園して構いません。

当院の感染症発生動向(12/30~1/5)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            3例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      5例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                0例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 今週の集計は30日と4日の二日間だけの集計です。
・ 嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)はまだ流行が続いています。年が明けるとロタウイルスが流行する可能性があります。乳幼児にとってロタはノロより重症です。接種費用は高いですが、ワクチン接種をお勧めします。
・ 津軽ではインフルエンザの流行はまだ始まっていません。しかし年末年始、急患診療所で主に県外からの方でインフルエンザの診察機会がありました。きっとこのように年末年始の人々の移動で全国各地へインフルエンザが伝播して行くのだろうと思わされました。