2025年01月20日
当院の感染症発生動向(R7.1.14〜1.18)
当院の感染症発生動向
溶連菌感染症・・・・・・・・・・5例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・3例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・0例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・・5例
手足口病・・・・・・・・・・・・1例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・1例
インフルエンザA・・・・・・・ 17例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・6例
RSウイルス感染症・・・・・・・0例
新型コロナウイルス感染症・・・・1例
ヒトメタニューモウイルス感染症・1例
- ・インフルエンザの小流行は続いていますが、本格的な流行はこれからでしょう。
- ・今回、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)感染症をあげました。hMPV感染症はRSウイルスと同じように乳児が掛かると喘鳴、呼吸困難で入院になるケースも多いものです。以前からRSウイルスの流行が収まった後、hMPVが流行すると言われていました。しかし最近は混在して流行することもある印象があります。
- 中国で流行中との報道があり、今回敢えて載せましたが、日本でも以前からしばしば流行しているもので、中国で流行しているとの報道されたその意図を知りたいものです。
2025年01月13日
当院の感染症発生動向(R7.1.6〜1.11)
当院の感染症発生動向
溶連菌感染症・・・・・・・・・ 11例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・1例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・2例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・・7例
手足口病・・・・・・・・・・・・0例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・0例
インフルエンザA・・・・・・・ 22例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・6例
RSウイルス感染症・・・・・・・0例
新型コロナウイルス感染症・・・・1例
- ・水痘の2例は下の子から移された兄弟例です。小学校の低学年で、ワクチンによる免疫はまだ残っているのではと期待したのですが、発症してしまいました。やはり3回目の接種が必要になりそうです。
- ・溶連菌感染症がまた増えてきました。抗菌剤が足りない今、あまり大きな流行になって欲しくありません。
- ・インフルエンザはまだ爆発的に増えてはいません。津軽地域の本格的な流行はこれからでしょう。今年のインフルエンザのタイプは2009年に新型インフルエンザとして騒がれたものと同じそうです。これもコロナ対策により多くの人のインフルエンザの免疫力が低下し、今年の大流行に繋がっているようです。今シーズンのワクチンは有効のようです。接種してある多くの子は軽症です。
2025年01月05日
当院の感染症発生動向(R6.12.30〜R7.1.4)
動向ともう一つ
溶連菌感染症・・・・・・・・・・4例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・0例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・1例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・・1例
手足口病・・・・・・・・・・・・0例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・1例
インフルエンザA・・・・・・・・4例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・1例
RSウイルス感染症・・・・・・・0例
新型コロナウイルス感染症・・・・1例
- ・令和7年の第1週は1月4日だけのデータです。
- ・インフルエンザは多いですが、一旦減少するでしょう。1月中旬以降にまた増えてくると予想しています。
- ・コンスタントに水痘が出ています。小学生以上のワクチンを2回接種してある子が多いです。その場合、発疹も典型的でなく、数も少なく診断が困難になります。発症しても気付かれず、広めてしまうのでしょう。昨年の春、大鰐の小学校で水痘で学級閉鎖があったのを思い出します。おそらく水痘もいずれ3回目の接種が必要になると思われます。
- 同じようにおたふく風邪のワクチンも通常は2回接種ですが、当院では3回の接種をお勧めしています。もっともこれは理由が少し異なるのですが…。
2024年12月28日
当院の感染症発生動向(R6.12.23〜12.28)
当院の感染症発生動向
溶連菌感染症・・・・・・・・・ 12例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・4例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・2例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・・6例
手足口病・・・・・・・・・・・・4例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・1例
インフルエンザA・・・・・・・ 28例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・1例
RSウイルス感染症・・・・・・・0例
新型コロナウイルス感染症・・・・2例
- ・あれほど多かったマイコプラズマ感染症も少し下火のようです。
- ・手足口病やリンゴ病の流行もそろそろ終わりでしょう。。
- ・新型コロナウイルスは軽症で検査しないと分かりませんが、風邪症状の子を全員調べるわけにも行きません。風邪として市中に蔓延しているのかも知れません。
- ・小学生で強い咳が続き、マイコプラズマが出ない場合は、百日咳を調べてみようと考えています。百日咳の症状はレプリーゼと言って、激しく咳き込んだ後、ひぃーと笛を吹くような音と共に息を吸う咳発作を繰り返すのが特徴です。しかし予防接種をしたことのある小学生では典型的ではないようです。
2024年12月22日
感染症情報(百日咳の流行について)
感染症豆知識
- ・首都圏で百日咳が流行しているとの情報がありました。県内でもチラホラ出ているようです。小学生以上や成人では検査しないことも多く、もっと多いのかも知れません。きっと長引く咳の中には百日咳も混じっているのでしょう。
- ・百日咳はただの長引く咳ではありません。もちろん基礎免疫があれば長引く強い咳で終わるかも知れません。しかし免疫のない新生児では呼吸が止まり、生死に関わります。免疫が低下している大人でも自分の咳で肋骨が折れることもあります。
- ・問題は今、流行している百日咳は耐性菌が多いと言うことです。これまで治療に使用していたクラリスなどの抗菌剤が効かないのです。従って、予防が大切です。
- ・生後2ヶ月からの5種混合、以前の4種混合には百日咳のワクチンが含まれます。なので新生児以外の乳児は大丈夫。しかし免疫力が低下する小学生以上の百日咳が問題になっています。このため小児科学会では年長さんの時に三種混合とポリオ、11歳からの二種混合の代わりに三種混合ワクチンを勧めています。
- ・しかし残念ながら、まだ定期接種に組み込まれていないので任意接種となり有料です。
2024年12月22日
当院の感染症発生動向(R6.12.16〜12.21)
当院の感染症発生動向
溶連菌感染症・・・・・・・・・ 12例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・5例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・1例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・ 10例
手足口病・・・・・・・・・・・・4例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・2例
インフルエンザA・・・・・・・ 28例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・2例
RSウイルス感染症・・・・・・・0例
新型コロナウイルス感染症・・・・1例
- ・予想通りインフルエンザが増えてきました。しかしもう冬休みです。一旦、流行は落ちつくでしょう。新学期始まってしばらくすると再び増加する例年のパターンを予想しています。
- ・その他、様々な感染症が出ています。溶連菌に胃腸炎、リンゴ病にアデノウイルス感染症などなど種々雑多な感染症の流行状況です。このような状況を経験しことはありません。やはり極端な感染防止対策による人々の免疫力が低下。それがコロナ禍が開けて、色々な感染症が一気に吹き出したようです。昨年一年で落ちつくと思っていましたが、まだまだのようです。
2024年12月15日
当院の感染症発生動向(R6.12.9〜12.14)
当院の感染症発生動向
溶連菌感染症・・・・・・・・・・9例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・6例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・0例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・ 12例
手足口病・・・・・・・・・・・・1例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・0例
インフルエンザA・・・・・・・・7例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・1例
RSウイルス感染症・・・・・・・0例
新型コロナウイルス感染症・・・・1例
- ・マイコプラズマ感染症はやや減ってきたように思います。このまま終息してくれることを願っています。
- ・インフルエンザは少しずつ増えてきました。首都圏のデータを見ると今後、一気に増加してくるかも知れません。ただ症状が軽く、とてもインフルエンザに見えない子もいました。ワクチンを接種済みの子でしたので、今年のワクチンも有効なのでしょう。
- インフルエンザも大部分は自然治癒します。軽症例では必ずしも抗インフルエンザ薬が必要という訳ではありません。
- 稀に脳症などを合併する重症例もありますが、抗インフルエンザ薬で脳症を防げるわけではありません。脳症を起こす子は一気に重症化するので、やはり予防接種をしておくことが大切でしょう。
- 漢方薬も有効です。脳症予防にはむしろ漢方薬が良いという報告もあります。
2024年12月08日
当院の感染症発生動向(R6.12.2〜12.7)
当院の感染症発生動向
溶連菌感染症・・・・・・・・・・4例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・ 14例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・1例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・ 11例
手足口病・・・・・・・・・・・・9例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・0例
インフルエンザA・・・・・・・・2例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・3例
RSウイルス感染症・・・・・・・1例
新型コロナウイルス感染症・・・・0例
- ・夏風邪の手足口病はまだ流行している保育園があるようです。
- ・リンゴ病もまだまだ多いですが、おそらく診断されずに(発疹が出ずに)治ってしまう子も多いのでしょう。流行を止めることは困難です。子ども達が一通り罹り、集団免疫が出来れば自然と流行は治まります。
- ・ウイルス感染症が流行しています。ノロかも知れませんが、調べてはいません。何のウイルスであれ治療は同じですし、検査の感度が悪いので、当院ではウイルス胃腸炎の原因ウイルスを積極的に調べることはしていません。
- ・RSウイルスが出てきました。コロナやインフルエンザよりそちらの方が心配です。
2024年11月25日
当院の感染症発生動向(R6.11.18〜11.22)
当院の感染症発生動向
溶連菌感染症・・・・・・・・・・7例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・2例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・0例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・・3例
手足口病・・・・・・・・・・・・5例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・0例
インフルエンザA・・・・・・・・2例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・5例
RSウイルス感染症・・・・・・・1例
新型コロナウイルス感染症・・・・0例
- ・引き続きマイコプラズマ感染症の流行は続いています。マイコプラズマ感染症の多くは呼吸器感染症で、肺炎を起こしたとしても軽症のことが多いのですのが、稀には重症化するものもあります。特に今シーズンはクラリス耐性のマイコプラズマが多く、ダラダラ熱が長引くので、心配になります。呼吸状態や全身状態を注意深く観察してください。
- ・夏風邪の手足口病とインフルエンザが混在しています。リンゴ病やら溶連菌やら色々で普通の風邪引きさんも多く、外来は混雑してきました。普通の風邪は薬を飲まなくても治るものです。普通の風邪か治療が必要なものかを見極める目を持ちたいですね。
2024年11月18日
当院の感染症発生動向(R6.11.11〜11.16)
動向ともう一つ
溶連菌感染症・・・・・・・・・・7例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・2例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・0例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・・4例
手足口病・・・・・・・・・・・・4例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・0例
インフルエンザA・・・・・・・・1例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・9例
RSウイルス感染症・・・・・・・0例
新型コロナウイルス感染症・・・・0例
- ・マイコプラズマ感染症の流行が続いています。それを心配されて保育園で流行しているからと検査希望で受診される方がいます。しかし実はマイコプラズマ感染症の迅速試験は感度が低く、特に病初期では判定が困難です。元々、抗菌剤を使用しなくても治癒することの多い感染症です。迅速試験、及び抗菌剤の投与は医師の裁量の下に、臨床的且つ総合的に判断し、適切に行われるべきものと考えております。どうぞご理解の程、よろしくお願いします。
- ・インフルエンザが出てきたようです。例年、最初の患者が出てから1ヶ月ほどで流行が拡大してきます。とすれば12月の中旬でしょうか。年末年始のお休みで一旦縮小し、1月の中旬に最大となる例年のパターンかも知れません。注意してみて行きます。
2024年11月11日
当院の感染症発生動向(R6.11.5〜11.9)
動向ともう一つ
溶連菌感染症・・・・・・・・・・3例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・2例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
水痘・・・・・・・・・・・・・・0例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・・5例
手足口病・・・・・・・・・・・・7例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・0例
インフルエンザA・・・・・・・・0例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・2例
RSウイルス感染症・・・・・・・0例
新型コロナウイルス感染症・・・・0例
- ・マイコプラズマ感染症は2例だけでしたが、流行はもうしばらく続くでしょう。マイコプラズマ感染症は多くは気道感染症として気管支炎や肺炎を起こしてきますが、心筋炎や髄膜炎などの合併症を起こすことが知られています。時には重症化する事もありますが、マイコプラズマ感染症の重症化は感染症そのものではなく、感染に伴う過剰な免疫反応が原因と言われています。その際の治療は抗菌剤だけではなく、ステロイドホルモンが使われます。
- ・マイコプラズマ感染症で使用される抗菌剤のファーストチョイスはマクロライド系のクラリスです。しかし今年の流行でこのクラリスが効かないマイコプラズマ菌が増えてきました。耐性率は30%とも60%とも言われいます。同じマクロライド系のジスロマックという抗菌剤も処方されることがありますが、ジスロマックは耐性菌を誘発する可能性が高いと言われています。マクロライド系の抗菌剤が効かない場合、使われるのは別の系統のミノマイシンという抗菌剤です。しかしミノマイシンは歯が黄色ったり、骨の発育に影響を与えるなどの副作用から使用は小学生以上になります。幼児でクラリスが効かない場合、オゼックスというニューキノロン系のオゼックスという抗菌剤も使われますが、効果発現までは少し時間が掛かるようです。
2024年11月05日
当院の感染症発生動向(R6.10.28〜11/2)
当院の感染症発生動向
溶連菌感染症・・・・・・・・・・5例
ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・2例
細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・1例
水痘・・・・・・・・・・・・・・0例
おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
リンゴ病・・・・・・・・・・・・0例
手足口病・・・・・・・・・・・ 11例
ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
アデノウイルス感染症・・・・・・0例
インフルエンザA・・・・・・・・0例
インフルエンザB・・・・・・・・0例
マイコプラズマ感染症・・・・・・4例
RSウイルス感染症・・・・・・・0例
新型コロナウイルス感染症・・・・0例
- ・手足口病は夏風邪の一つと言われていますが、今年は寒くなっても一部の保育園で流行が続いているようです。しかし今はやっている手足口病は熱もなく、皮疹だけの事が多いようです。痛々しい程の皮疹が出てしまう子もいますが、ほとんどは治療することなく、自然経過で軽快します。今、出ている保育園で治まれば、流行は終息すると予想しています。
- ・溶連菌感染症がまた出てきました。春のような大流行にはならないかと思いますが、要注意です。
- ・マイコプラズマの流行はもうしばらく続くでしょう。