毎年出している記事ですが、今年も載せておきます。
インフルエンザに罹ると誰しも脳症が心配になりますが、それはどんな症状なのでしょう。
子どもが高い熱を出してうなされることはよくあります。狂ったように泣き叫んだり、あらぬ事を口走ったり、部屋の隅を見つめてまるで何かがいるかのように怖がったり。その多くは熱せん妄と言って心配のないものです。ではどこまでが大丈夫で、どんな時に脳症を疑うのか。以下の項目を参考にして注意深く観察して下さい。
せん妄で脳症が疑われる場合
1.せん妄の持続時間が1時間以上、間歇的に12時間以上
2.せん妄間欠期の意識障害の程度が進行する場合
3.睡眠と無関係にせん妄が認められる場合
4.せん妄以外にけいれんが認められる場合
5.41℃以上の高熱や下痢が認められる場合
解熱剤で熱が下がった時にもお母さんのことが分からなかったり、食べ物でないものを食べようとしたり、大きな子では一桁の足し算が出来なかったりといった時には病院を受診しましょう。タミフルを飲んだら安心という訳ではありません。タミフルを飲んでも、脳症を起こす子は起こしてしまいます。脳症を起こす時はタミフルが効いてくる前に一気に悪くなるのです。
また、インフルエンザの治療薬による異常行動が懸念されていました。しかし治療薬を使用しなくても異常行動が見られることがありますので、子どもの行動に注意し、ベランダからの転落、道路への飛び出し等に注意し、窓・玄関の施錠を忘れないようにして下さい。
インフルエンザは正しく怖がりましょう。