R6.11.511.9

当院の感染症発生動向(R6.11.5〜11.9)

動向ともう一つ

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・3例

     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・2例

     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例

     水痘・・・・・・・・・・・・・・0例

     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例

     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例

     リンゴ病・・・・・・・・・・・・5例

     手足口病・・・・・・・・・・・・7例

     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例

     アデノウイルス感染症・・・・・・0例

     インフルエンザA・・・・・・・・0例

     インフルエンザB・・・・・・・・0例

     マイコプラズマ感染症・・・・・・2例

     RSウイルス感染症・・・・・・・0例

     新型コロナウイルス感染症・・・・0例

  • ・マイコプラズマ感染症は2例だけでしたが、流行はもうしばらく続くでしょう。マイコプラズマ感染症は多くは気道感染症として気管支炎や肺炎を起こしてきますが、心筋炎や髄膜炎などの合併症を起こすことが知られています。時には重症化する事もありますが、マイコプラズマ感染症の重症化は感染症そのものではなく、感染に伴う過剰な免疫反応が原因と言われています。その際の治療は抗菌剤だけではなく、ステロイドホルモンが使われます。
  • ・マイコプラズマ感染症で使用される抗菌剤のファーストチョイスはマクロライド系のクラリスです。しかし今年の流行でこのクラリスが効かないマイコプラズマ菌が増えてきました。耐性率は30%とも60%とも言われいます。同じマクロライド系のジスロマックという抗菌剤も処方されることがありますが、ジスロマックは耐性菌を誘発する可能性が高いと言われています。マクロライド系の抗菌剤が効かない場合、使われるのは別の系統のミノマイシンという抗菌剤です。しかしミノマイシンは歯が黄色ったり、骨の発育に影響を与えるなどの副作用から使用は小学生以上になります。幼児でクラリスが効かない場合、オゼックスというニューキノロン系のオゼックスという抗菌剤も使われますが、効果発現までは少し時間が掛かるようです。
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