当院の感染症発生動向(H30.1.29~2.4)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・1例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・3例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・1例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・0例
     手足口病・・・・・・・・・・・・0例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
     アデノウイルス感染症・・・・・・0例
     インフルエンザA・・・・・・・ 10例
     インフルエンザB・・・・・・・ 40例
     RSウイルス感染症・・・・・・・1例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・0例

・ インフルエンザの流行は少しずつ拡大していますが、津軽では他の地域のようには多くありません。A型の流行が拡大すると一気に大きな流行になる可能性はあります。
・ インフルエンザでは二峰性の発熱を示すことが少なくありません。一旦下がった熱が4、5日目にもう一度発熱することがあります。合併症の発熱でなければ直ぐに解熱するので安静にして回復を待ちましょう。苦しそうであればもう一度受診しましょう。

当院の感染症発生動向(H30.1.12~1.28)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・9例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・2例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・1例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・1例
     手足口病・・・・・・・・・・・・1例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・1例
     アデノウイルス感染症・・・・・・0例
     インフルエンザA・・・・・・・・8例
     インフルエンザB・・・・・・・ 35例
     RSウイルス感染症・・・・・・・0例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・0例

・ 連日のようにインフルエンザの流行のニュースが流れています。津軽地域でも流行が拡大しています。今のところB型が8割を占めています。おそらくもうしばらくB型有意で推移するでしょう。その後、A型の流行が拡大する可能性もあると予想しています。

・ 先日、ある番組で"隠れインフルエンザ"なんて事を言っている医者がいましたが、人々の不安を煽るような言葉で注目を引こうとするその先生にあきれました。もともとインフルエンザだけでなく、その他の多くの感染症で軽症例や不顕性感染があります。インフルエンザと気付かれずに経過し治っている子もいるのです。それで出停措置を厳格に行っても流行は阻止できない分けです。そんなナンセンスは言葉に惑わされず、予防対策や症状に応じた適切な治療を行うことが肝要です。

当院の感染症発生動向(H30.1.15~1.21)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・6例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・4例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・1例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・0例
     手足口病・・・・・・・・・・・・1例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
     アデノウイルス感染症・・・・・・0例
     インフルエンザA・・・・・・・・5例
     インフルエンザB・・・・・・・ 14例
     RSウイルス感染症・・・・・・・0例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・0例

・ インフルエンザが一気に増えていました。市内の小中学校では学級閉鎖、学年閉鎖、学校閉鎖が相次いでいます。今のところB型のインフルエンザが有意で6、7割がB型です。やはりA型に比べ重症感は少なく、実際合併症を起こす子は稀です。
・ 当院ではB型のインフルエンザには原則として漢方薬で治療しています。A型のインフルエンザでは喘息などの基礎疾患があったり、重症感がある子には抗インフルエンザ薬を処方することが多いです。
・ インフルエンザの迅速試験は発熱後、半日以上経つと確実性が増します。当院では発熱後、6時間以内の子は検査していません。

・ 中には溶連菌感染症などの子がいます。喉の痛みが強かったり、いちご舌や下腹部の発疹などを伴う場合は積極的に溶連菌感染症を疑って検査が必要です。

当院の感染症発生動向(H30.1.8~1.14)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・3例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・4例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・1例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・0例
     手足口病・・・・・・・・・・・・1例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
     アデノウイルス感染症・・・・・・0例
     インフルエンザA・・・・・・・・3例
     インフルエンザB・・・・・・・・1例
     RSウイルス感染症・・・・・・・0例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・0例

・ インフルエンザは少しずつ増えてきました。B型のインフルエンザは例年春先に流行することが多いのですが、今シーズンは既に昨年暮れからB型が出ています。他の地域を見ても今年はA、B両方が同時に流行しているようです。
・ 症状からA型とB型インフルエンザとを鑑別することは困難です。B型のインフルエンザはタミフルなどの抗インフルエンザ薬があまり有効ではありませんが、重症となることは稀です。A型でも大部分は安静にするだけで治りますが、喘息などの基礎疾患がある場合、症状が強く重症感がある場合は積極的に抗インフルエンザ薬を使うと良いでしょう。軽症の場合は抗インフルエンザ薬は不要です。

当院の感染症発生動向(H30.1.1~1.7)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・3例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・2例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・1例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・1例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・0例
     手足口病・・・・・・・・・・・・4例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
     アデノウイルス感染症・・・・・・0例
     インフルエンザA・・・・・・・・2例
     インフルエンザB・・・・・・・・0例
     RSウイルス感染症・・・・・・・0例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・0例

・ 1月4日から6日までの3日間だけの集計です。流行の傾向に大きな変化はありませんが、おたふく風邪が出ている小学校があります。おたふく風邪は潜伏期間が長く、また予防接種もありません。一旦流行すると長引く傾向があります。
・ そろそろインフルエンザが増えてくるでしょう。今年のA型のインフルエンザで呼吸困難を呈する頻度が高いようです。熱だけで無く、呼吸困難の有無に要注意です。胸の動きをよく観察し、苦しそうに肩で息をしているときは直ぐに受診してください。

当院の感染症発生動向(H29.12.25~12.31)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・8例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・2例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・3例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・0例
     手足口病・・・・・・・・・・・・4例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
     アデノウイルス感染症・・・・・・0例
     インフルエンザA・・・・・・・・5例
     インフルエンザB・・・・・・・・0例
     RSウイルス感染症・・・・・・・1例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・1例

・ 溶連菌は一年を通して出ていました。流行とは言えませんね。
・ インフルエンザは小学生は下火になり、保育園の流行があります。それも年末年始のお休みで一旦下火になるでしょう。本格的な有効は1月中旬からと予想しています。
・ 手足口病はまだ出ていますが発熱も無い軽症の子が多いようです。
・ 外来の患者数は年明けの最初の週は多いのですが、2週目に入ると減少し、3,4週目頃から再び増加してくるのが例年です。

当院の感染症発生動向(H29.12.8~12.24)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・4例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・4例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・4例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・2例
     手足口病・・・・・・・・・・・・8例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
     アデノウイルス感染症・・・・・・1例
     インフルエンザA・・・・・・・・1例
     インフルエンザB・・・・・・・・1例
     RSウイルス感染症・・・・・・・0例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・0例

・ 水痘の流行が続いていますが、水痘の潜伏期間は2週間です。冬休みに入った小学校では今回の流行は一旦終息すると予想しています。保育園では小さな流行は続くかもしれませんが、予防接種が進んでいるので流行は間もなく終息するでしょう。
・ インフルエンザの患者は多くはありません。本格的な流行は例年通り年明けのようです。
・ 溶連菌感染症やウイルス性胃腸炎にも引き続き注意が必要です。

当院の感染症発生動向(H29.12.11~12.17)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・4例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・ 11例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・7例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・0例
     手足口病・・・・・・・・・・・・2例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
     アデノウイルス感染症・・・・・・0例
     インフルエンザA・・・・・・・・0例
     インフルエンザB・・・・・・・・1例
     RSウイルス感染症・・・・・・・0例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・0例

・ 先週はB型のインフルエンザの子がいました。同じ地区の中学校で学級閉鎖の措置がとられたようですが、B型のインフルエンザの流行によるものでしょうか。B型にしては早いですね。B型のインフルエンザは局地的に流行するのが特徴です。しかしまだA型とともに大きい流行とは言えません。今週で冬休みに入るので流行は一旦終息するでしょう。
・ 水痘の流行が続いています。保育園での流行は直ぐに収まるのですが、小学校では予防接種をしていないかあるいは1回しかしていない子がほとんどで流行が収まりません。
・ ウイルス性胃腸炎も少なくありませんが、症状は軽いようです。

当院の感染症発生動向(12/4~12/10)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・6例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・2例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・7例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・1例
     手足口病・・・・・・・・・・・・6例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
     アデノウイルス感染症・・・・・・4例
     インフルエンザA・・・・・・・・0例
     インフルエンザB・・・・・・・・0例
     RSウイルス感染症・・・・・・・0例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・2例

・ 先週は当院でインフルエンザの患者は出ませんでした。これまでと別の小学校で患者が出ているという情報もあります。しかしもうすぐ冬休み。流行は一旦終息するでしょう。
・ 水痘が流行しています。流行の発端は成人の帯状疱疹のようです。水痘は一旦感染すると長く体内に留まり、後から帯状疱疹を起こしてきます。免疫が無いと帯状疱疹から水痘を発症します。それを考えると水痘の根絶はかなり困難だと思われます。
・ 溶連菌感染症は相変わらず多く、アデノウイルス感染症も出ています。黒石市でおたふく風邪の流行もあるとの情報もあります。手足口病もまだまだ出ており、様々な感染症が混在して出ています。ワクチンで予防できるものだけでも予防したいですね。

当院の感染症発生動向(11/27~12/3)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・ 12例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・3例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・4例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・1例
     手足口病・・・・・・・・・・・・6例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・0例
     アデノウイルス感染症・・・・・・1例
     インフルエンザA・・・・・・・・2例
     インフルエンザB・・・・・・・・0例
     RSウイルス感染症・・・・・・・1例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・0例

・ インフルエンザの患者は少しずつ増えていますが、まだ多くはありません。しかしある程度増えると加速度的に流行が拡大するので要注意です。冬休みに入ると一旦流行は下火になり、年が明けて1月の中旬、再び流行が始まるのが例年のパターンです。
・ 溶連菌感染症の子が多くいました。インフルエンザやりんご病を疑って受診される子で実は溶連菌だったという子も少なくありません。溶連菌感染症は腎炎、リウマチ熱などの続発症もあり、決して見逃してはならない感染症です。
・ 水痘が流行している保育園があります。やはりワクチンを未接種者、1回だけの接種者が多いのですが、2回接種しても罹る子はいます。ただその場合はとても軽症で済みます。全員が2回接種すると流向はほとんど無くなるでしょう。しかし成人の帯状疱疹からの2次感染もあります。水痘の根絶は容易ではないでしょう。

インフルエンザ脳症について

感染症豆知識

毎年出している記事ですが、今年も載せておきます。

 インフルエンザに罹ると誰しも脳症が心配になりますが、それはどんな症状なのでしょう。
子どもが高い熱を出してうなされることはよくあります。狂ったように泣き叫んだり、あらぬ事を口走ったり、部屋の隅を見つめてまるで何かがいるかのように怖がったり。その多くは熱せん妄と言って心配のないものです。ではどこまでが大丈夫で、どんな時に脳症を疑うのか。以下の項目を参考にして注意深く観察して下さい。

せん妄で脳症が疑われる場合
1.せん妄の持続時間が1時間以上、間歇的に12時間以上
2.せん妄間欠期の意識障害の程度が進行する場合
3.睡眠と無関係にせん妄が認められる場合
4.せん妄以外にけいれんが認められる場合
5.41℃以上の高熱や下痢が認められる場合

 解熱剤で熱が下がった時にもお母さんのことが分からなかったり、食べ物でないものを食べようとしたり、大きな子では一桁の足し算が出来なかったりといった時には病院を受診しましょう。タミフルを飲んだら安心という訳ではありません。タミフルを飲んでも、脳症を起こす子は起こしてしまいます。脳症を起こす時はタミフルが効いてくる前に一気に悪くなるのです。

 また、インフルエンザの治療薬による異常行動が懸念されていました。しかし治療薬を使用しなくても異常行動が見られることがありますので、子どもの行動に注意し、ベランダからの転落、道路への飛び出し等に注意し、窓・玄関の施錠を忘れないようにして下さい。

インフルエンザは正しく怖がりましょう。

当院の感染症発生動向(11/20~11/26)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症・・・・・・・・・・6例
     ウイルス性胃腸炎・・・・・・・・6例
     細菌性胃腸炎・・・・・・・・・・0例
     水痘・・・・・・・・・・・・・・2例
     おたふく風邪・・・・・・・・・・0例
     百日咳・・・・・・・・・・・・・0例
     リンゴ病・・・・・・・・・・・・1例
     手足口病・・・・・・・・・・・・7例
     ヘルパンギーナ・・・・・・・・・1例
     アデノウイルス感染症・・・・・・1例
     インフルエンザA・・・・・・・・2例
     インフルエンザB・・・・・・・・0例
     RSウイルス感染症・・・・・・・1例
     マイコプラズマ感染症・・・・・・0例

・ インフルエンザの患児が市内2、3校で出ています。冬休み前に流行がありそうですね。最初に流行があった小学校では減少してきたようですが、そのまま終息するかどうかは疑問です。
・ 年内に小流行があって、それが一旦終息し、年明けに再び少し大きな流行が来るパターンでしょうか。
・ 残念ですがインフルエンザ脳症を合併した子がいたようです。無事に助かることをお祈りします。インフルエンザ脳症をタミフルなどの抗インフルエンザ薬で防ぐことは出来ません。脳症を起こすときは薬が効く前に一気に重症化してしまいます。取りあえず予防はワクチンしかありませんが、ワクチンを接種すれば必ず防げるものでもありません。脳症の早期のサインを見逃さないことが大切です。