当院の感染症発生動向(12/2~12/8)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            4例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      2例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                6例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         8例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ RSウイルス感染症が流行中です。テレビのニュースにも出ていたそうですが、早速、心配だから検査するように保育園で言われたと受診される子が来ています。流行を知る目的で検査することはありますが、RSと分かったからと言って特別な治療があるわけではなく、全例に必要な検査ではありません。RSでも多くは普通の風邪症状で、そうであれば風邪の治療だけですみます。ただ2歳以下の小さい子が罹ると時にヒューヒュー、ゼーゼーと呼吸困難を起こし、入院治療が必要となることも少なくありません。この時期、風邪を引いたら、熱だけでなく、咳の性状や肩で息をしていないかなどを注意深く観察してください。呼吸困難があるときは早い受診が必要です。
・ またRSは登園停止となる感染症でもありません。

当院の感染症発生動向(11/25~12/1)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            5例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      2例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                3例
     おたふく風邪            1例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              1例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         3例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 溶連菌感染症は増えてきました。
・ ノロウイルス胃腸炎も出ているようです。
・ 水痘の流行が拡大しつつあります。水痘の合併症に帯状疱疹があります。津軽弁で“つづらご”といいますが、成人が帯状疱疹に罹患すると痛みが強く、後遺症の神経痛で数ヶ月仕事も出来ない状態になることもあります。1歳未満で水痘に罹患すると小児期に帯状疱疹になりやすいようですが、小児の帯状疱疹は軽症ですみ、後遺症を残すことは少ないようです。帯状疱疹の感染力は比較的弱く、接触感染だけなので、皮疹を完全に覆えば、登園登校可能とされています。しかしそこから保育園の流行が始まったケースがあり、対応は慎重にすべきもののようです。やはり水痘も予防接種で予防すべき疾患ですね。

当院の感染症発生動向(11/18~11/24)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            2例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      1例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                4例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         2例
     マイコプラズマ感染症        1例

・ 今年の秋は流行の少ない、落ち着いた年でした。水痘は出ていますが、それ程多くはありません。おたふく風邪も少しずつは出ていますが、流行は収まったようです。
・ 弘前市の南の方の中学校でインフルエンザの患者が出たという話を聞きましたが、その後、増えることはなく、年内に流行することはなさそうです。インフルエンザの流行は例年通り年明け、1月中旬からでしょうか。

当院の感染症発生動向(1111~11/17)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            3例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      8例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                6例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         2例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 嘔吐下痢症が流行してきました。ノロウイルスなどのロタ以外のウイルスと思われます。他院でロタと診断された子も出ていますが、ロタの本格的な流行は年明けでしょう。
・ 水痘は増えてきました。水痘のワクチンを1回接種しただけでは小学校入学までに半数の子が罹患するといわれています。これからの流行で2回接種した子ども達がどの位罹患するか興味があります。
・ 溶連菌感染症、RSウイルス感染症の流行も続いています。
・ おたふく風邪もまだ出ているようです。

弘前市風しんワクチン接種費助成事業

動向ともう一つ

弘前市では成人の風しんの抗体検査、およびワクチン接種費を全額助成することになりました。
1.接種期間 平成25年11月15日?平成26年3月31日
2.接種対象者 弘前市在住で平成2年4月1日以前に生まれて者のうち、妊娠を希望する女性と妊婦の夫及びその同居家族
3.助成希望者は保健センターの健康づくり推進課に申請し、助成券もらって下さい。
4.指定医療機関を受診し、まず風しんの抗体検査を受け、抗体価が低い場合に接種を受けることが可能です。
抗体価の低い場合とはHI抗体価が16倍以下、もしくはEIA抗体価が8.0未満です。

 市からの実施要綱には「このワクチン接種事業は個人予防目的に比重を置いたものであり、努力義務はなく、自らの意志と責任で接種を希望する場合にのみ接種を行うものである」とあります。

本当にこれで良いのだろうか???
僕としては抗体検査の必要はなく、明らかな罹患歴、予防接種歴(2回以上)のないものは全て予防すべきと思うのですが。出来れば風しん単独ではなく麻しん風しん混合ワクチンで。

当院の感染症発生動向(11/4~11/10)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            2例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      0例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                1例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         2例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 水痘の患者数はそれ程、増えてこないようです。流行は大きくならないのでしょうか。もしかすると水痘ワクチンの2回接種が進み、罹る子が減ったのではないかと期待しています。
・ 案の定、溶連菌感染症が少しずつ増えてきています。発熱、強い喉の痛みがあり、鼻水などの症状がないときは要注意です。
・ RSウイルス感染症も引き続き流行中です。

当院の感染症発生動向(10/28~11/3)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            1例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      0例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                2例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              1例
     ヘルパンギーナ           3例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         1例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 弘前市内の保育園、幼稚園でも水痘が出てきました。水痘は感染力が強く、一人患者が発生すると一気に流行が拡大します。水痘もワクチンで予防すべき感染症の一つです。通っている園で流行が始まる前に、ワクチンを接種することをお勧めします

当院の感染症発生動向(10/21~10/27)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            1例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      0例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                1例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           1例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         1例
     マイコプラズマ感染症        1例

・ 全体的に感染症は少ないようですが、水痘、おたふく風邪、RSV感染症などが小流行しています。クラミジア感染症の流行は以前続いています。
・ そろそろ嘔吐下痢症が増えてくる季節ですが、まだそれ程、多くはありません。
・ 溶連菌感染症もこれから注意すべき感染症です。

当院の感染症発生動向(10/14~10/20)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            2例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      1例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                1例
     おたふく風邪            1例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              1例
     ヘルパンギーナ           1例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         3例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 水痘が平川市方面の保育所で流行しているようです。早晩、周辺の市町村でも流行するでしょう。当院では昨年から積極的に水痘ワクチンの2回接種を勧めてきました。これまで2回接種した後、水痘に罹った子は3人だけでした。水痘ワクチンを1回接種しただけでは、小学校に入るまでに半数ほどが罹患すると言われています。2回接種すると罹らないで済む確率はかなり高くなります。もし罹ってしまったとしても、ほとんどが軽くて清みますので、是非2回接種をお願いします。

当院の感染症発生動向(10/7~10/13)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            0例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      0例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                1例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           2例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         1例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 上の集計にはあげていませんが、肺炎クラミジアが流行しています。このクラミジアは性感染症ではありません。咳で移り、呼吸器感染症を起こしてくる病原体です。症状はマイコプラズマに似ていますが、マイコプラズマより比較的熱は低く、軽症です。ただしマイコプラズマ同様に強い咳が長引きます。治療もマイコプラズマ同様にクラリスの仲間の抗生剤を使います。
・ 性感染症としてのクラミジアは性器クラミジアで、尿道炎や子宮頚管炎だけでなく、分娩時に母親から新生児に感染し、トラコーマ結膜炎や新生児肺炎を起こす病原体です。

当院の感染症発生動向(8/19~8/25)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            2例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      1例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                0例
     おたふく風邪            2例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              8例
     ヘルパンギーナ          11例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        1例

・ 手足口病が増えてきました。ヘルパンギーナも依然流行中です。しかしヘルパンギーナと診断しても後から手足に発疹が出たり、手足口病と診断しても発疹が典型的でなく、どちらと診断すべきか迷う例もあります。どちらも同じエンテロウイルス属のウイルスが原因なので兄弟のようなものなのです。
・ マイコプラズマを咽頭の拭い液で迅速検査出来るようになりました。早速キットを購入して役立てています。これまでの迅速件は血液検査でした。血液の免疫反応から診断するのですが、その判断が難しく、確定診断には2回採血をすることが必要でした。新しい検査は喉から綿棒で検体を採取し、最近そのものを検査するので比較的容易です。検査法の進歩で我々の診断能力も向上します。その結果不必要な抗生剤の使用も減ります。確かな治療にはまず確かな診断が必要なのです。

当院の感染症発生動向(8/12~8/18)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            1例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      0例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                2例
     おたふく風邪            3例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              2例
     ヘルパンギーナ          13例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         1例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ ヘルパンギーナが流行は続いています。
・ マイコプラズマは確定診断をしていなので載せていませんが、2例ほど出ています。RSウイルス感染症の流行する時期は秋と春ですが、発熱と軽度の喘鳴が続き検査してみたらRSが陽性でした。流行はしなくても1年を通じて少しずつ出ているのでしょうね。水痘の流行は冬?春、おたふく風邪は春?夏と言われていましたが、最近は季節性がなくなってしまいました。