当院の感染症発生動向(2/3~2/9)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症           13例
     ロタウイルス性胃腸炎        2例
     その他のウイルス性胃腸炎     10例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                4例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA         16例
     インフルエンザB         14例
     RSウイルス感染症         1例
     マイコプラズマ感染症        1例

・ B型のインフルエンザは局地的に一気に流行するのが特徴的です。一つの学校で流行して、また別の学校で流行するというように広がって行きます。A型とB型に症状の差はそれ程ありませんが、B型ではA型より消化器症状を伴うことが多いようです。抗インフルエンザ薬の有効性は低いですが、脳症や呼吸不全などの重症合併症は少ないのは幸いです。
・ ロタウイルス胃腸炎が増えてきました。ワクチンが出来て、以前ほど大きな流行にならないことを期待しています。

当院の感染症発生動向(1/27~2/2)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            5例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎     20例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                1例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA         12例
     インフルエンザB         12例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ インフルエンザの流行は拡大しつつあります。A型が流行している学校とB型が流行している学校。A、B両方が出ている学校と様々です。A型が流行している学校でもこの後、B型が流行るでしょう。今、B型が流行している学校も同じでいずれA型が流行るでしょう。しかしやはり重篤感のある子は少ないです。
・ 嘔吐下痢症の流行も続いています。当院では確認していませんが、ロタが流行している保育園もあるそうです。

当院の感染症発生動向(1/20~1/26)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症           10例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎     17例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                4例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              1例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA          9例
     インフルエンザB          9例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 先週後半から一気にインフルエンザの患者が増加しました。先週書いたように今年はA型2種類、B型と3種類のインフルエンザが同時に流行しています。これまでの所、重症感のある子はいませんが、それでも抗インフルエンザ薬を希望される方も少なくはありません。しかし抗インフルエンザ薬で治療した場合、自分の免疫がしっかりと出来ずに治ってしまうことも少なくないそうです。当院では漢方薬での治療もあることを説明し治療薬を選択してもらっています。子どもの状態などを考慮して治療薬を選択しましょう。
・ 溶連菌感染症も少なくありません。インフルエンザに気を取られ見過ごしてはなりません。

当院の感染症発生動向(1/13~1/19)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            5例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      8例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                0例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              1例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          2例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ インフルエンザが出てきました。今のところA型がメインですが、B型のインフルエンザも出ているようです。A型は香港型だけでなく、H1N1(2009年に流行した新型インフルエンザ)も出ています。このうちH1N1はタミフルやラピアクタ(静注の抗インフルエンザ薬)に耐性のインフルエンザウイルスが出ています。B型も抗インフルエンザ薬の有効性は低いです。
・ 先週土曜日の急患診療所ではインフルエンザはなく、多くが嘔吐の患者でした。

当院の感染症発生動向(1/6~1/12)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            7例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      8例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                8例
     おたふく風邪            1例
     百日咳               0例
     リンゴ病              3例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        1例

・ 溶連菌感染症が流行しています。発熱し、喉が痛く、咳や鼻が無いときは先ず溶連菌感染症を疑います。抗生剤を内服すると直ぐに解熱し症状は治まりますが、急性糸球体腎炎、リウマチ熱などの合併症を予防するために10?14日間の抗生剤内服が必要です。咽頭炎、扁桃炎で抗生剤が必要なのは溶連菌感染症だけです。
・ 水痘が幾つかの保育園で流行しています。
・ リンゴ病(伝染性紅斑)が流行している保育園もあります。リンゴ病は発疹が出てきた時点では既に感染力はありません。一般状態が良ければ発疹が出ていても登園して構いません。

当院の感染症発生動向(12/30~1/5)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            3例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      5例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                0例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 今週の集計は30日と4日の二日間だけの集計です。
・ 嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)はまだ流行が続いています。年が明けるとロタウイルスが流行する可能性があります。乳幼児にとってロタはノロより重症です。接種費用は高いですが、ワクチン接種をお勧めします。
・ 津軽ではインフルエンザの流行はまだ始まっていません。しかし年末年始、急患診療所で主に県外からの方でインフルエンザの診察機会がありました。きっとこのように年末年始の人々の移動で全国各地へインフルエンザが伝播して行くのだろうと思わされました。

当院の感染症発生動向(12/23~12/29)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            5例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎     12例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                2例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ ノロウイルス胃腸炎の流行は続いています。小児のノロウイルス胃腸炎はロタと違って軽症で済むことが多いです。吐き気も半日ほどで治まります。その間、経口補水で上手に水分を摂らせてください
・ 溶連菌感染症も出ています。
・ インフルエンザの流行の兆しはまだありません。A型もB型も両方出ていますが、いずれも多くは東京や仙台の旅行から帰って来た方が発症しているようです。青森で流行が始まるのは例年同様、1月の中旬以降でしょう。

当院の感染症発生動向(12/16~12/22)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            5例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      5例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                4例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           1例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         0例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 先週も書きましたが、予防接種をやっていて水痘に罹った場合、とても軽く済み診断が非常に困難になります。出停にするかしないかで迷います。来年度から水痘ワクチンが定期接種になると新聞に出ていました。全員が予防接種を受けることで要らぬ心配をすることもなくなるでしょう。
・ ノロウイルスの胃腸炎が流行しています。ノロでも症状の強い子、軽い子と様々です。また下痢が治ってからもしばらく感染力は続きます。普段から基本的な衛生習慣(しっかり手洗い、オムツの適切な処分)を心掛けましょう。またいつ罹ってもいいように経口補水液を準備しておきましょう。
・ 溶連菌感染症も流行中です。

当院の感染症発生動向(12/8~12/15)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            1例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      8例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                4例
     おたふく風邪            1例
     百日咳               0例
     リンゴ病              1例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         5例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 大きな流行ではありませんが、水痘が流行っています。ワクチンを1回でもやってあると罹っても軽く済み、中には診断が非常に困難となることもあります。しかし感染力はあり、周りに移してしまうことも考えられます。全員が予防接種をすればそのようなこともなくなりますが、残念ながら来年度の定期接種化は見送られそうです。
・ 嘔吐下痢症が流行しています。ノロウイルスの胃腸炎が集団発生した小学校もあります。ロタだけでなくノロも感染力が極めて強いので感染拡大を阻止するには注意深い対策が必要です。

当院の感染症発生動向(12/2~12/8)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            4例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      2例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                6例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         8例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ RSウイルス感染症が流行中です。テレビのニュースにも出ていたそうですが、早速、心配だから検査するように保育園で言われたと受診される子が来ています。流行を知る目的で検査することはありますが、RSと分かったからと言って特別な治療があるわけではなく、全例に必要な検査ではありません。RSでも多くは普通の風邪症状で、そうであれば風邪の治療だけですみます。ただ2歳以下の小さい子が罹ると時にヒューヒュー、ゼーゼーと呼吸困難を起こし、入院治療が必要となることも少なくありません。この時期、風邪を引いたら、熱だけでなく、咳の性状や肩で息をしていないかなどを注意深く観察してください。呼吸困難があるときは早い受診が必要です。
・ またRSは登園停止となる感染症でもありません。

当院の感染症発生動向(11/25~12/1)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            5例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      2例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                3例
     おたふく風邪            1例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              1例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        1例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         3例
     マイコプラズマ感染症        0例

・ 溶連菌感染症は増えてきました。
・ ノロウイルス胃腸炎も出ているようです。
・ 水痘の流行が拡大しつつあります。水痘の合併症に帯状疱疹があります。津軽弁で“つづらご”といいますが、成人が帯状疱疹に罹患すると痛みが強く、後遺症の神経痛で数ヶ月仕事も出来ない状態になることもあります。1歳未満で水痘に罹患すると小児期に帯状疱疹になりやすいようですが、小児の帯状疱疹は軽症ですみ、後遺症を残すことは少ないようです。帯状疱疹の感染力は比較的弱く、接触感染だけなので、皮疹を完全に覆えば、登園登校可能とされています。しかしそこから保育園の流行が始まったケースがあり、対応は慎重にすべきもののようです。やはり水痘も予防接種で予防すべき疾患ですね。

当院の感染症発生動向(11/18~11/24)

当院の感染症発生動向

     溶連菌感染症            2例
     ロタウイルス性胃腸炎        0例
     その他のウイルス性胃腸炎      1例
     細菌性胃腸炎            0例
     水痘                4例
     おたふく風邪            0例
     百日咳               0例
     リンゴ病              0例
     手足口病              0例
     ヘルパンギーナ           0例
     アデノウイルス感染症        0例
     インフルエンザA          0例
     インフルエンザB          0例
     RSウイルス感染症         2例
     マイコプラズマ感染症        1例

・ 今年の秋は流行の少ない、落ち着いた年でした。水痘は出ていますが、それ程多くはありません。おたふく風邪も少しずつは出ていますが、流行は収まったようです。
・ 弘前市の南の方の中学校でインフルエンザの患者が出たという話を聞きましたが、その後、増えることはなく、年内に流行することはなさそうです。インフルエンザの流行は例年通り年明け、1月中旬からでしょうか。