山の尾根や頂を滝のように流れ落ちる雲を滝雲と言います。昔、八甲田でこの滝雲を観たことがあります。北八甲田の井戸岳の外輪山から、小岳と高田大岳を結ぶ稜線を、それこそ滝のように雲が流れ落ちていました。これまで百回以上も八甲田を登っていますが、気象条件が限られるからでしょうか、僕がそれを見たのはその一度だけ。ずっともう一回観たい、そしてそれをカメラに納めたいと願っていました。
先週の日曜日、午後から天気は崩れるとの予報に、朝の8時に酸ヶ湯を出ました。井戸岳の外輪山に着いたのは10時半頃。前に観たよりは印象的ではありませんでしたが、雲が南側から北側へとゆっくりと降り落ちるのを観ることが出来ました。しかし大岳まで登るともう、高田大岳方面は一面の雲に覆われていました。
池塘とミズバショウ
毛無岱の湿原ではようやくチングルマが咲き始め、稜線でもミヤマキンバイやコメバツガザクラが咲き始めていました。もう少しできっと花畑になるでしょう。一年で一番、山が華やぐ季節です。
コメバツガザクラ