北東北病児保育室交流会

講演・学会・検診

 敬老の日の月曜日、盛岡で開催された北東北病児保育室交流会に参加してきました。この交流会は12年前に北東北3県の病児保育室の質の向上を目指して、自分が立ち上げた交流会です。沢山の方々の協力のおかげでこれまで続けてこられました。いつもは裏方に回ることが多いのですが、今年の交流会では自分の出番が多かった。午前中の講演と午後のロバートソンフィルムの通訳(通訳と言っても自分が訳した文章をナレーションに会わせて読み上げるだけですが)。前の日の日曜日も午前中はパパママ教室、午後はFOUR WINDSのフィルム学習会と忙しく過ごしていました。
 さて、その交流会での自分の講演のタイトルは、「北東北病児保育室交流会の12年の歩みと我々の学んだこと」。交流会の歴史とこれからの展望、自分たちが目指す病児保育をお話ししました。そして病児保育事業が究極の育児支援となるためには病児をお預かりするだけでは不十分で、保護者へのホームケアのアドバイス、社会(幼稚園や保育園)への保育看護情報の提供、更には病児保育室を利用した際に気づかれた様々な乳幼児の心の問題が、悪い方向へと進展することのないよう、良い親子関係へと発展するよう介入してゆくことであると結びました。これは僕が考えていることというだけではなく、クリニックとことりの森のスタッフ全員の思いなのです。

 本当は病児保育など必要のない社会の方が良い、病児保育は必要悪だと考えています。だから尚更のこと、ことりの森の存在意義を模索してきたのでした。そしてそれを全国や北東北交流会で発表してきました。ことりの森を開設して12年間、我々が蒔いた種は、果たして芽を出しただろうか。そんなことを考えていました。

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