子どものほめ方

院長のつれづれ

 ドクターX、米倉涼子主演のテレビドラマです。「私、失敗しないので」という決まり文句で難しい手術をこなしていく医療ドラマ。(時々、あり得ないようなこともでてきますが)
 ほとんど観ることはないのですが、先週たまたまテレビを付けたらそれが入っていました。そして丁度、脳腫瘍を患った天才数学者が少年と話している場面でした。少年が「僕、東京数学大会で準優勝だったんだ」と自慢すると、その数学者が「準優勝では意味がない。優勝でなければ雑魚と同じだ」とけなすのです。少年はくしゅんとします。しかしその後、その天才数学者が続けます。「でも見込みがないわけではない。自分はその大会で3位だった。自分はそれが悔しくて頑張った。それで今の自分がある。君は2位だったから僕より良い。だからこれから頑張ればいい」と。少年の顔はいっぺんに明るくなりました。

 さて、子どもは「ほめて育てよ」とは良くいわれることです。「しかる」ことで子どもの行動を変えることは出来ますがそれは一時的なもの。それを継続的なものにするには「ほめる」ことが必要です。ただ幼児であればただほめるだけで良いかもしれません。しかし小学生ともなると、下手なほめ言葉は反って逆効果ということもあるでしょう。「白々しい」と「馬鹿にして」なんて言葉が返ってくるかもしれません。ほめるのにもテクニックが必要です。ドクターXに出ていた天才数学者のほめ方はかなり秀逸です。けなした後の褒め言葉は効果倍増?なかなか難しいです。
 でも難しいことを考えず、本当に良かったと思えるときは、素直に感情を込めて、「すごいね?」とほめるのが一番良いのかもしれませんね。要は心からそう思っているかどうか。下心はすぐに見抜かれてしまうでしょうから。

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