弘大小児科学同窓会でのこと

院長のつれづれ

 毎年この時期、年1回の弘前大学小児科同窓会があります。その同窓会でのこと、八戸のT先生が隣に来て僕に話しかけてきました。
 なんでも彼に最近孫が生まれたのだとか。しかし孫の顔を見ても愛情がわかない。それを奥さんに話したら、ひどく怒られ大変だったと言うのです。「男性は我が子でも自分自身から生まれてくるのではないから父親としての愛情は抱っこしたり世話をすることで少しずつ生まれてくる。孫も同じだ」と。そして「何度か抱っこしている内に最近やっと可愛く思えてきた」と話しました。
 父親としての子どもへの愛情は、児が誕生し世話をすることで生まれるとは良く言われることですが、最近の研究では妻が妊娠中から男性が積極的にパパママ教室などに参加したり、分娩に立ち会ったりすることで出生後早期から父親としての自覚と愛情が芽生えることが分かっています。さて、孫の場合は・・・自分の子ども、つまり孫の親にどんな関わり方をしてきたかで違ってくるのかななどと考えていました。そのT先生、一通り話し終えると、やおら携帯を取りだして孫の写真を見せてくれました。そこには目鼻立ちの整ったとっても可愛らしい赤ちゃんがいました。なんだ、結局孫自慢か・・・ (^_^;
 その話を隣で聞いていた市内の同期のS先生、「私も早く孫が欲しい。孫を目一杯抱っこしたい。もう一度子育てをしたい」と口を挟んできました。多分、自分が若かった頃は医者に成り立てで、満足のいく子育てが出来なかったかあらかもしれません。それは僕も同じです。しかし「おじいちゃん、おばあちゃんが孫の育児に出しゃばり過ぎるのはあまり良くないよね」と僕が言っても、「それは分かるけど、それでも孫が欲しい」と言っていました。

 さて、我が家に孫が現れるのは・・・まだまだ当分先の事だろうなぁ。

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