今週、共同親権のニュースがありました。
現在は離婚後、父母の一方が親権を持ち、こどもの身の回りの世話を行い、進学先も親権者が決めることができます。親権がない場合は子育てに関与しにくく、面会も制限されています。
国は海外の多くの国では「共同親権」が認められており、日本もそれに習って離婚後も両方の親が子育てに関わることが出来るようにするべきだと主張しています。
僕の所属する乳幼児精神保健学会ではこれに反対していました。と言うのも共同親権が望ましいという主張には子どもからの視点が入っていません。司法には親権を持たない親(多くは父親)が子育てに関わった方が子どもの発育・発達には望ましいという固定観念があると聞きます。しかしDVや虐待が原因で離婚に至った場合、父親と子どもが面会することで、子どもが心理的なストレスを更に大きくすることがあるります。実際、父親との面会の翌日、子どもが学校で荒れる、落ち着かないといったことはよく聞きます。もちろん全てではありませんが、その法案の成立には慎重になるべきでしょう。
幸い新聞を読むと、反対意見にも配慮しているような書き方がされていました。
世の中の様々な決め事は全て、子どもの未来を優先したものであることを願っています。