予防接種のお陰で保育園ではほとんど流行ることのなくなった水痘(水疱瘡)ですが、最近は小学校で流行することがあるようです。
去年の春の大鰐の小学校で水痘で学級閉鎖になったと聞きました。
実は年末年始の休暇で、我が家でも水痘騒動がありました。帰省していた息子の小学1年生の孫娘の額と肩に発疹が3,4個出ていたのです。やや硬く水疱ではありませんでしたが、発疹の場所から水痘を疑いました。まあ彼女はそのまま経過観察で良かったのですが、丁度娘が1歳5ヶ月の赤ちゃんを連れてきていました。水痘のワクチンは1回はやったものの、2回目はまだです。念のため、緊急接種で2回目の水痘のワクチンを接種しました。水痘は感染後72時間以内の緊急接種が有効と言われています。娘が「私はどうなの?」というので、「まあ2回接種してあるけど、罹ったことないから、接種するに越したことはない」と娘にも接種しました。
このように予防接種してある子が水痘を発症したとき、その診断はとても難しいのです。
その2週間後。ワクチンを緊急接種した孫娘は水痘を免れましたが、一番上のお兄ちゃんが水痘を発症してしまいました。年長さんでした。2回接種してあり、まだ4、5年しか経っていないから、多分大丈夫だろうと思っていたのです。しかし残念ながら発症してしまいました。3歳4ヶ月の次男はワクチン接種からまだ2年しかっていなかったからか、発症を免れました。その母親、つまり僕の娘は極軽く発疹が出ただけですんだそうです。
そこまでは良かったのですが、最初に水痘を発症した孫娘の父親である息子が発症してしまったのです。彼も幼児期に2回の接種をして、水痘に罹ったことはありませんでした。緊急接種をした娘より、息子の症状は強かったようです。息子にも接種すれば良かったと後悔。
いつも水痘の子を診察したとき、その兄弟の発症予防対策を取るのですが、大人のことはあまり気にしていませんでした。
子どもの時のワクチンで水痘の既往がない成人が増えています。子どもが水痘を発症したとき、父親、母親など成人への配慮も必要な時代になってきたと思い知った年明けでした。
写真は弘前公園西堀のアオサギです。