過剰反応?

クリニックエピソード

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についてはまだまだ分からないことが多いのですが、分かってきたことも沢山あります。重症化し亡くなる率は2%以下のようです。しかし医療崩壊し適切な医療が提供されないと、イタリアの様に死亡率は10%にまで上昇します。日本の医療体制も信じていたほどは良くはなく、ICUのベッド数はむしろイタリアよりも少ないとか。ちょっと愕然としました。徐々に患者数は増えてはいますが、米国やイタリアのように爆発的とまでは言えないようです。その理由としてBCGとの関連も言われていますが、そこに明確な科学的裏付けはまだありません。

 国はようやく全国に非常事態宣言を出しました。医療体制の脆弱性は地方で明らかで、急速な患者数の増加はあっという間に医療崩壊を招きます。患者の増加を抑えることは必須で、そのためには今のタイミングでの宣言は決して早過ぎはしません。地方ではまだクラスター対策が有効です。つまり感染経路を追って、感染拡大防止対策を立てること、そして新たなクラスターを起こさないための施策が有効です。
 しかし首都圏では感染経路不明者が増加し、既にクラスター対策だけでは間に合わないようです。次の段階の対策が必要なのでしょう。すなわち韓国のように疑わしきは全例検査し、陽性者を積極的に隔離する方法です。

 さて、過剰かも知れませんが、昨日の午後の休診時間に受付を透明なビニールでシールドしてみました。受付スタッフの感染防止対策です。早晩、弘前も東京と同じに患者が増えてくるだろうと危惧しています。本来ならばナースや自分も予防衣を着るべきでしょうが、それには全く数が足りません。検査の時だけ予防衣にゴーグルをして貰っています。

 街を見るとどうも弘前では危機意識が低いように思えます。子ども達はマスクもせずにたむろしています。ヨーカドーの地下では仲間とつるんでファーストフードを食べていました。
クリニック受付のシールドはやり過ぎかも知れませんが、受診者の危機意識を高めるのには役立つのかなと思っています。
後で「あれはちょっと大袈裟だったよね」と笑える日が来ると良いのですが。

今朝は快晴でした。新しく雪が積もったのでしょう。岩木山が白く輝いていました。

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