風邪の大流行

その他のつれづれ

 風邪が大流行しているとのニュースがありました。それは小児科医にとって十分予想されていたことでした。新型コロナに対する徹底した感染防止対策は、コロナ以外の多くの感染症の防止対策にもなりました。インフルエンザやおたふく風邪といった指定感染症だけでなく、ヘルパンギーナや手足口病等の夏風邪、多くの普通感冒(いわゆる風邪)も激減しました。そのお陰で小児科外来は閑散としていました。多くの子ども達はこの2、3年間風邪を引くことなく過ごしてきたのです。しかし風邪を引かないということは、風邪に対する免疫も作られないということです。その結果、コロナに対する感染防止対策の緩和と同時に様々な風邪が一気に流行しているのです。コロナの流行前と比較してもこの数年で一番の外来受診者数です。徹底した感染防止対策のツケが回ってきたと言えるでしょう。

 本来なら発熱をすることの少ない小学生の高学年や中学生までも発熱しています。あまり頻回に発熱し、何か基礎疾患があるのではないかと心配される親御さんの少なくありません。風邪に特効薬はありません。対症療法と安静しかないのです。しかし風邪は風邪です。重症化する事は稀です。風邪を引いたらゆっくりと休んで回復を待ちましょう。外来は混んでいて待ち時間も長いですが、ここは諦めてのんびりと耐えるしかないようです。

 写真は岩木川河畔からみた岩木山。空気が澄んで雪形が美しいです。残雪がどんどん減って雪形は日々形を変えて行きます。山から雪が消えるのは寂しくもありますが、雪が消えた後には沢山の花が咲きます。それも楽しみです。八甲田の湿原もそろそろお花畑になっていることでしょう。今週こそは登るつもりです。

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