おにぎり

院長の大自然レポート

 先の日曜日、百沢から岩木山を登りました。歩き始めは曇りに時折小雨の混じる空模様。途中、吹雪いたりもしましたが、8合目付近に着く頃には雪も止み、雲の隙間から青空も覗き始めました。空腹を覚え雪の斜面に腰を下ろし、途中のコンビニで買った丸いおにぎりをリュックサックから取り出しました。ラップを剥こうとしましたが、グローブをしたままの手が滑り、おにぎりを足下に落としてしまいました。直ぐに拾おうとしたのですが、届かず、おにぎりは雪の斜面(写真左)を転がり始めました。最初は走れば間に合いそうでしたが、コブも何もない雪の斜面です。おにぎりはどんどん加速して谷を転がり、直に視界から消えてしまいました。思わず日本の昔話を思い出しました。

 天気は良いとは言えず、他の登山者の全くない静かな登山でした。もちろん山頂にも誰もいません。元より登頂だけが目的ではなく、岩木山登山はトレーニングの一環です。山頂で休むこともなく、雪の付いた頂上直下の岩の斜面を何時もより慎重に降りました。しかし人っ子一人おらず、もし事故っても誰も気付かれることはないよなと「そろそろ雪山の単独行は止めようかしら」などと思ってしまいました。

 裾野ではカタクリやキクザキイチリンソウが咲き始め、桜林の桜が丁度見頃を迎えていました。

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