お見舞い

院長のつれづれ

 

1月1日に発生した能登半島の大地震から丁度1ヶ月が経ちました。被災された皆さまに心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

自分の所属する日本乳幼児精神保健学会でも被災地支援として、被災後の子どものトラウマやストレスとそのケアについてリーフレットを作り、配付しています。また直接電話やzoomを利用して現地の会員のサポートをしていました。

本来なら今年の初めにお見舞いを載せるところでしたが、自分に余裕がなく遅くなってしまいました。と言うのも自分も一緒に被災した気持ちになってしまったからかも知れません。実は自分の両親は能登半島の付け根、氷見市の出身で、僕が生まれたのも隣の高岡市でした。そんな訳で地震のニュースに心穏やかではいられませんでした。津波警報も繰り返され、フラッシュバックを起こした方も少なくはなかったのではないかと想像します。

母親の氷見の実家は天理教の教会でした。その教会は建てられてから既に60年以上と聞いています。自分も子どもの頃その協会で遊んだ記憶があります。大学生の頃、山岳部で北アルプスを登った帰りは必ずといっていいくらい寄らせて貰いました。氷見の協会は自分にとっても懐かしい建物でした。しかしそこで暮らす従姉妹夫婦は震度5以上の本震と度重なる余震に、いつ倒壊するかも知れない不安から、彼らの子ども達の所へ一時的に避難していました。地震発生から3週間ほど経って、家屋の状態を検査して貰ったのだそうです。教会は釘を1本も使わない宮作りでした。検査結果は異常なし。住宅の方は一部修理が必要なところも有ったそうですが、住むには問題なしとのことで、彼らはまた協会に戻ってきました。日本古来の釘を使わず木を組んで作る建築法は近代建築よりもむしろ地震に強いのでしょうね。

冒頭に書いた日本乳幼児精神保健学会のリーフレットの元は東日本の大震災の時に作られたものでした。よく出来た素晴らしリーフレットで、災害時の子どもの心のケアに普遍的なものです。学会ではいつでもHPからダウンロード出来るようにしようという計画があります。その時には紹介しますね。

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