検査結果

院長のつれづれ

 メルマガでは既にお知らせしたのですが、1月末のバイオプシーの検査結果を12日に聞いてきました。結果は陰性、癌はないとのことでした。
 今まで表に出していませんでしたが、疑っていた病名は前立腺癌でした。昨年末、ピロリ菌の抗体価を調べるついでに、偶然検査したPSAが高かったのです。PSAは前立腺癌の腫瘍マーカーで特異性が高く、前立腺癌で検索するとPSAが高いだけでも手術の適応と出ていました。前立腺癌は早期であれば比較的予後のよい病気です。間寛平さんや畏れ多いですが天皇陛下も同じ病気でした。そんな訳で、初期だしまあ死ぬことはないだろうとあまり心配していなかったのです。それでも手術は必要だろうと覚悟していました。そのため2月末の健診の予約をストップし、入院に必要なものを準備していたのです。しかし幸いにも病理検査の結果は陰性。腑に落ちないところはありますが、先ずは良かったです。この後はPSAの値で経過を観察することになります。今は2ヶ月後のPSAが正常に戻っていることを祈っています。

 予後は良いとは言え癌は癌ですから、この1ヶ月半やはり多少は抑うつ気分だったのでしょう。ニセコも心からは楽しめず、山へ行く気力も湧いてきませんでした。
 今回、色々と勉強になりました。これまで沢山の死を見てきましたが、自分自身の死を現実のものとして考えることはありませんでした。それと向き合うことで、周りに優しくしている自分に気付きました。いつもならストレスフルな状況にとげのある言葉が出てしまうこともあるのですが、優しく診察している自分がいました。半分くらいは覚悟できたからかも知れません。今回は大丈夫でしたが、何時また病気になるかも知れません。常日頃から覚悟できている自分でありたいです。

 外来で多くの方に元気になってくださいと声を掛けていただきました。皆様、心配してくれてありがとうございました。
松原は先ずは元気です。もうしばらくは仕事できそうです。

 写真は昔撮ったニッコウキスゲ。子ども達がみんなこの花のように元気に輝いて欲しいです。今年は山も行ってまた花の写真を撮ってこようと思っています。良い写真が撮れたらまたアップしますね。

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